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Staff Blog

更新日:2016.05.11

【蒙古音楽①】~椿音楽教室~

羽衣伝説と蒙古音楽の誕生①

羽衣伝説はこうなっている。三保の松原の美しい風景に魅せられた天女たちが舞い降りてきた。
彼女たちは羽衣を松の枝にかけ、遊び戯れていた。その様を見ていたひとりの漁夫がその羽衣の1枚を盗む。
 天に帰れなくなってしまったその羽衣の持ち主の天女は嘆き悲しむ。それを見た漁夫は気の毒になり、天人の舞を見せてくれるなら返してやろうという。
天女はそれを承諾し、舞いながら天に帰っていったという話である。
ただしこの話の原型は天女は羽衣を返してもらえず、しかたなくその漁夫の妻となってしまったという。

天人が地上に降りてきたが変える手段をなくし、地上にとどまってしまったという伝説は蒙古にもある。
そしてそれは蒙古音楽の誕生という話に結びついている。
これはしかし男の話である。
 蒙古のずっと北のほうに聖なる山があり、それを1頭の獅子が守っていた。その山のふもとには8頭の馬がいた。7頭は良く肥えていたが、1頭だけはやせ細っていた。しかしそのやせ馬は走るのが1番速かった。
 ある夜の事、天から28の星が降ってきた。聖なる山に達すると、それらは黄金の甲冑を身に着けた侍であった。20人だけははじめから馬に乗っていたが残りの8人はこの聖なる山のふもとにいた8頭の馬に乗った。
ところがどういうわけか一行中の大将とおぼしき侍は、そのやせ馬を使ったのである。そして明け方になる前に、28人はいずれも天に帰ってしまうのであった。

②に続く