更新日:2016.08.05
【リストが影響を受けた人物】~椿音楽教室~
芸術家というものはやもすれば自分の殻に閉じこもって孤立した存在になりがちです。
ですがリストはそれに反して社交界では常にその中心人物となり交友関係をひろげ、影響を受け、それを自分の芸術の完成のために利用するのがうまかったと言えます。若い芸術家に対しては常に好意をもって接し、援助を惜しみませんでした。リストが影響を受けた人といえばまずベートーヴェンを上げなくてはなりません。
12歳のリストがウィーンで演奏会を開いたときにベートーヴェンは聴きに来て演奏を称賛し頬にキスしたと言います。リストはその時の感動を一生忘れず、何事にも代えがたい励ましだったと後に語ったそうです。
そのベートーヴェンをその演奏会に連れてきてくれたのはチェルニーでした。
チェルニーはベートーヴェンのピアノの高弟であり当時はウィーンにおける最大のピアノ教師でした。
リストはこのチェルニーに10歳の時から12歳まで教えを受けました。
チェルニーはリストの才能を見抜き熱心に、そして無料で教えたそうです。
リストがベルリオーズと知り合ったのは19歳の時。パリでベルリオーズの「幻想交響曲」を聞いた彼はその優れた管弦楽法を自分のピアノ曲に取り入れるようになります。
パガニーニのヴァイオリンの超絶技巧に接したのはその翌年のことです。リストはその技巧を自分のピアノ曲に取り入れることになります。
そしてショパンと知り合うのはその翌年の事で、両社ともに21歳でした。ショパンの繊細な技巧はリストのその後の作品に大きな影響を与えることになります。
それほど直接的な影響を受けたとはいえないにしても、親交を結ぶことにより何らかの影響を受けた人たちで、同年代から音楽家を捜せば、ワーグナー、メンデルスゾーン、およびシューマンの名前を上げることが出来ます。
リストが影響を与えた人たちについてはまた次回に♪