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Staff Blog

更新日:2016.10.10

【私と音楽 第三話 オーボエ講師のつぶやき】 ~椿音楽教室~

みなさんこんにちは!今日も昨日の続きから始めようと思います。
さて、なんで私の両親が音楽の道を許そうとしたのか?
実はある女性の協力があったからなのです。女性の名前はフミ子。その人は私の両親が横浜で仕事をしていた時の専務でした。私が生まれたときから彼女のは私のそばにいて、私にとっては本当のおばあちゃんのような人でした。私にはわけがあり、本当のおばあちゃんがいなかったので、彼女は私にとって大切な人でした。
彼女は本当に行動派で自分の店を構え、いわゆるキャリアウーマン。花が好きだった彼女は、花のアレンジの仕事をして活躍していました。
しかしある時彼女は癌になってしまったのです。癌はどんどん進行する一方。最後には寝たままで歩けなくなってしまったんです。たびたび病院にお見舞いに行っていた私に、彼女は言っていました。さおちゃんは何になりたいの?私は考えた事もなかったので何にもこたえられません。さおちゃんは、何をしてる時が楽しいの?
その時はもちろんオーボエを吹いてるとき、合奏をしてるときっていいました。そして彼女が、なら自分がやってて楽しいことを仕事に生かしたらいいんじゃない?と言われて私の夢がだんだん完成してったんです。
前にも言ったように両親は猛反対。安定した職に着きなさい。公務員になりなさい。それしか言われませんでした。

ふみこさんの癌は悪くなる一方。私が最後に会話をしたのは母の日でした。ジュニアオーケストラの練習を終えて、花束を買って電車で病院に向かいました。その頃、彼女は起き上がれない、話もできない状態でした。
その日は母の日のプレゼントとしてたまたま、借り物のオーボエを持っていたので、演奏してあげたんです。すると、最後の力を振り絞るように、素敵な音ね、これからも頑張るのよ、ふみちゃんは天国に行っても、さおちゃんが音楽の勉強ができるように仕送りしてあげるから。と抱きしめてくれました。きっと彼女は死を覚悟していたんでしょう。これが彼女と会うのは最後となりました。
そして両親が後で私にいいました。お母さんたちが、音楽に進む事を考えてあげようと理由は、ふみちゃんに言われたからなんだよと。
実は亡くなる前に、親と言うのは子供のやりたいことを応援しなくちゃいけない。なんで子供の夢を壊すようなことするの?と。
これを機に両親が私の夢を応援してくれるようになったんです。もちろん指定された高校に行くことが条件でしたけど!
あと、今でも楽器ケースに入れてる石のペンダントがあるんですが、これは昔、ふみこさんにもらったんです。この石は磨けば磨けば輝くのと言ってました。それってなんとなく人生にも当てはまるなとおもってずっと大切にしてます。練習した分だけうまくなれるし、磨いた分だけ成長出来ることを信じて。では次のブログをお楽しみに^^