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Staff Blog

更新日:2016.10.14

【リヒテルというピアニスト】

こんにちは!

今日は伝説のピアニストリヒテルについて書いていきたいと思っています。最後までお読みいただければ嬉しいです!
皆さんはスヴャトスラフ・リヒテルというピアニストをご存じですか??かれは20世紀最高のピアニストといわれ、世界中から最高の賛辞を受け続けた不世出のアーティストです。彼の超絶技巧を目の当たりにした人は、衝撃を受けおそらくしばらくの間動けなくなることでしょう。それほど、リヒテルの演奏は恐ろしいくらいに劇的で、今なお彼のことを尊敬しないピアニストはいないといっても過言ではないでしょう。
彼はウクライナで生まれモスクワ音楽院を卒業しましたが、実は血筋的にはドイツ人なのです。もしかすると、ドイツ的な構築力とロシア的な豪快さが入り混じった結果あのような演奏が生まれたのかもしれませんね。
彼は父親からピアノを学びました。しかし父親は処刑されてしまい、父親とピアノ教師の両方をいっぺんに失った彼は、なんと独学でピアノを学んだそうです。そして、モスクワ音楽院に入学して出会ったのが、あの伝説の名教師、ゲンリヒ・ネイガウスです。彼はリヒテルのピアノを聴いたあと一言こう言いました。「彼に教えることは何もない」これほどの賛辞があるでしょうか。しかし、リヒテル自身ネイガウスのことを敬愛しており、彼から多くを学びました。モスクワ音楽院のネイガウスクラスの先輩として出会ったのが大ピアニストエミール・ギレリスです。彼とは、お互いを称えあいつつも生涯を通じたライバル関係となります。モスクワ音楽院での生徒間の逸話としては、ラフマニノフとスクリャービンの関係性がありますが、それにしてもすごい学校ですね笑。リヒテルとギレリスは、ライバル関係というよりかは、ネイガウスクラスでおそらくダントツの存在だったギレリスからすると、独学でピアノを勉強し、ネイガウスに「何も教えることがない」といわしめたリヒテルは嫉妬大きな嫉妬の対象になったのでしょう。事実、リヒテル自身は「私は嫉妬という感情そのものが何なのか分からない」と公言しているのに対し、ギレリスは後年「ネイガウスに習ったことは何一つない。彼は私の先生ではない。」と言い捨てる始末。よほどギレリスの中で気づ付いたものがあったのでしょう。
そんなすさまじい演奏と大ピアニストの嫉妬を買うほどの演奏をしたリヒテル。彼の演奏はCDに数多く残されています。みなさんも聞いてみてください。きっと演奏が終わってからの数十秒、立ち上がれなくなっているかもしれませんよ!笑