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Staff Blog

更新日:2016.12.19

【コンクールについて】 ~椿音楽教室~

いまからコンクールを受けようとしている人、また受け終わって喜んでる人、悲しんでいる人。。。コンクールというものは様々な人間ドラマを生み出すものでもあります。が、しかしなんといってもコンクールは音楽家のキャリアの上で最も重要視されることの1つです。音楽高校、大学の生徒たちは、一目散にこの頂きをめざし、日々練習しています。
かという僕も学生時代はコンクールの嵐でした。一概にコンクールといっても、課題曲や曲数、年齢によって様々です。ここで僕の受けた日本音楽コンクールについての思い出話をしたいと思います。
日本音楽コンクールとは、実質的に国内コンクールとしては最も権威のあるものとして知られています。一次予選.二次予選.三次予選と三つの関門をくぐりぬけ、やっと本選に挑むことが出来ます。
参加者はピアノだけで100人近く、それもこのコンクールに一年の間ずっと並々ならぬ情熱を持って取り組んできた人ばかりで、とても高いレベルの音楽が演奏されていきます。
私がこのコンクールを受けたときは大学三年生でした。コンクールとはたくさんの課題曲を短い期間で演奏しなければならないので、一次、二次、三次の課題曲すべてにしっかりとしたクオリティーが求められます。大学三年生だった私は、コンクールの要領をわきまえておらず、一次予選の曲だけに集中して、コンクール一週間前まで練習しました。やっとのことで一次予選に合格した瞬間喜びはとたんに消え去りました。「二次予選の曲、そういえば二週間以上弾いてないじゃん!!」
すぐさま、喜びに涙は冷や汗に変わり、二次予選までの二日間は文字通り血のにじむような思いで練習したことを良く覚えています。
なんとか二次予選も弾き終わり、結果は『合格』。当然喜びました、がしかし...もう皆さんお分かりですね笑
三次予選を弾き終わった後、一ヵ月後に予定されていた本選の課題曲「ベートーヴェン作曲ピアノ協奏曲4番」の譜読みすらしていなかったことに気づいたときといったら。。。地獄とはまさにこのことです笑
しかし、コンクールは「キャリア」を得るチャンス以外にも、このような精神力を根本から鍛えてくれるメリットもあるようです。そして、ここで培った胆力のようなものは、音楽とこれから生きていく上で一番大切な力の1つではないかと思いました。皆さんもコンクールを受けるとき、たくさん練習して、たくさんのことを学んで下さい!