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Staff Blog

更新日:2016.12.22

【ピアニストに相応しい手】 ~椿音楽教室~

こんにちは!今回はピアニストに相応しい手について考えていきたいと思います!最後までお読みいただけると嬉しいです!
ピアニストに相応しい手というのはどんな手でしょうか。まず、相応しいというのは、ピアノを弾く上で通常より高いポテンシャルを持った手と言い換えることができます。ピアノを弾く上で、手の動きという観点からどんなことが大事になってくるのでしょうか。
まず、手のこととなって真っ先に思い浮かぶのは当然手の大きさでしょう。確かに、有名なピアニストには手の大きな人は多いです。たとえば、有名なのはセルゲイ・ラフマニノフ。かれは、その巨大な手と驚異的な運動神経でピアノ界の頂点に君臨しました。もう1人あげるなら、イーヴォ・ポゴレリッチでしょう。かれはまだ存命のピアニストですが、演奏風景やCDのジャケットなどを見てみると、その手のあまりの巨大さに驚愕します。かれの手はよく「グローブのよう」と評されます。しかし、手が大きくなければピアニストになれないのでしょうか。いえ、そうではありません。手が小さくても立派なピアニストは沢山います。たとえば、ヨゼフ・ホフマン。彼はラフマニノフと同時代のピアニストで、ラフマニノフと並ぶかそれ以上の評価を受けたピアニストです。しかし、彼の手はオクターブがやっと届くほどの小さな手だったと言われています。他にも、マルタ・アルゲリッチやミハイル・プレトニョフ、その他にも手が小さくてもそれを、素晴らしい技術でカバーしている人は沢山いるのです。
もう1つピアニストとして、大事と言われているのは指の独立性です。人間の手は、実はその内部に多数の腱が張り巡らされており、そのせいで指が独立して動かなかったりすることがあります。多くの人が感じる例だと、3と4の指、4と5の指の独立性でしょう。これらを治そうとして、過去には手術をしたピアニストさえいたそうです。しかし、これらにも疑問を抱かざるをえません。指が独立すればするほど、一見弾きやすくなるように見えますが、それはハイフィンガー的奏法の見地から見て弾きやすくなるだけで、実際のところあまり合理的とは言えません。むしろ、指の力を完全に抜ききり、ピアノに逆らわず弾くことが、最もピアニスティックな技術と言えるでしょう。
人間には様々な手があります。1番大切なのは自分の手がどんな構造かを把握し、それに見合った奏法を見つけていくことではないでしょうか。