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Staff Blog

更新日:2016.12.23

【ベートーヴェンの生涯①】~椿音楽教室~

音楽に携わっていない者でも、クラシックの作曲家でまず筆頭に名前が上がるとしたらベートーヴェンだろう。
 ベートーヴェンに関する書籍はいくつも存在するが、その中でロマン・ロランが著した「ベートーヴェンの生涯」という本を読んだので紹介する。購入のきっかけとなったのは、音楽に関するなにか手頃な書籍はないかと探していたときに、このタイトルの電子書籍が破格で売っていたからだった。普段からスマホやパソコンを見ているため、活字は紙媒体の方が好きなのだが、値段の勢いに負けて購入してみた。
 偉人に言及した著作を書く時は、史実を調べ資料を用いても、必ずその著者の主観が入り混じるもので、むしろ主観があった方がいいとすら私は思っている。ロマン・ロランに関してはこれが主観顕著で、読んでいくごとにベートーヴェンにどれだけ傾注していたかがとてもよくわかる。現代の出版社でこの本を売りだそうと思ったら、主観が入り混じりすぎて編集者ボツを食らうのではないかと思うくらいだ。
 だが、下手に難しいことを書いている参考書よりよっぽど面白く、ページをめくる手が止まらない。
 というのも、「ベートーヴェンの生涯」には、彼が成し遂げた偉業や作った曲を形式的に列挙するというよりは、彼が歩んできた生涯を時系列順に追っていき、彼が歩んできた様々な困難、そこから生じる精神世界を著者なりに追体験するような内容になっている。