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Staff Blog

更新日:2010.01.05

【パユとのマスタークラス】 ~椿音楽教室~

 できるものなら、一度だけでもいいので、フルートの王子と呼ばれている、エマニュエル・パユの指導を受けたいものです。実は数年前、パユは初めてベルリン・フィルハルモニカー・オーケストラとともに、シンガポールでマスタークラスを開催したのです。それは一般にも開放していたものの、指導を受けていいのがシンガポール国立大学・音楽部フルート専攻生のみでした。
  残念なことに、パユさんはそれ以来シンガポールに特別講義やクラスを開いていません。しかし今は地域によらず、インターネットの普及とともに、オンライン・レッスンという新しい形で授業に通うことが可能になりました。私はPurple Playerというウェブサイトで、パユが指導をしてくれるレッスンを購入してダウンロードしました。それからというもの世界のどこにいてもいつでもレッスンを見られるし、ほんとうに便利です。
 パユの個人指導、ポイント1は、「ワサビ効果」です。低い音程の曲やテンポが緩やかな曲を演奏する時、音程が低いからあまり力を入れず吹いたり、フレーズが長いせいで息が足りなくなったりすると、音色が崩れ、ピッチがフラットになりがちです。そこで「ワサビ効果」の登場です。ワサビを食べてしまう時を想像してみてください、その辛さで鼻がツーンとすると息を大きく吸ったりしませんか。それがワサビ効果です。つまり、音程が低くてもワサビを食べたように、息をお腹から鼻まで上昇させ、お腹に力を入れるべきなのです。よかったら、やってみませんか?
  次に、フルートで高音を出す時注意すべき点はなんでしょうか。高音のことだから、当たり前のように力を入れ、フルートに大量の息を注ぎむとですね。ですがそうするとオーバーブローしがちになるのです。パユさんによると、その解決方法はフルートの歌口に集中せず、目線を少し上にあげ、「頭の上のスペース」に集中することだそうなのです。つまり、息を注ぐことをあまり意識しすぎず、口腔を開いて、息を頭の上に導いてすれば、明るい音色と暖かい高音が出せるというわけです。それに加えて、唇をリラックスさせ、アンブシュアが崩れないよう高音が出せるだけの息を出せばいいのだとか。
  そして私がもう一つ注目したポイントは、パユさんはよく曲を演奏する時、想像することの大切さを強調するのです。曲には様々なキャラクターと個性が潜み、その多様さを忠実的に表わすため、フルート奏者自身の想像力を必要としています。曲に合わせイメージを変えることによって、自然に曲のおもしろさと気持ちを適当に表現できます。これは初心者から上級者まで通用できるポイントだと思います。
是非参考にしてみてください。