今すぐ無料体験 電話で体験予約
Staff Blog

更新日:2010.01.07

【初めてのバイト】 ~椿音楽教室~

  高校に進学しなかった人を除いて、シンガポールの学生は高校を卒業してから、成績が出るまでの約5ヶ月間、フリータイムを利用し、バイトを始めるケースが多い。もちろん、法律が許す範囲に限り、どんなバイトしても構わないが、大学にまだ入学しておらず、資格も持たない高校卒業生だった私たちにとって、一番応募しやすかったのは飲食業とアパレル販売員である。当時、私もその二つの選択を考慮し、求人ネットでパートのフルート講師の広告を見かけ、応募資格がないと知りつつも、応募するだけは応募してみようと思った。
そして意外なことに、面接の連絡が来たのだ!もっとも、プライベートの音楽学校講師という仕事は学位でないと考慮範囲には入らないはずだったが、私は一応ディプロマの証明書を持っている上、現在のフルート講師は出産で講師不足が深刻だったので、特別待遇として私は雇われることになった。  
  そして、面接で一番印象残ったのは、校長先生からの質問だった。
「あなたは、プロのフルート奏者と比べて優れているところは何だと思いますか。」という一問だった。確かに、一流音楽大学の学位を取得していないことは私の弱点ではあったが、フルートにおいて誰にも負けないぐらい情熱があり、いつも全身全霊で聞いて頂いているお客さんに素直に自分の気持ちをフルートで伝え、努力してきたとそう答えた。また私は教える経験が不足しているが、今まで学生として積んできた経験や知識を伝えるということを伝え仕事の契約を結び、サインをした。その瞬間私はやっと働くのだと感じ、すごくドキドキした。しかし、そうは言いながらも、初めての仕事は当たり前のようにうまくいくはずがない。うれしさとともに、不安でいっぱいだった。
仕事では、フルートと音楽理論の試験を受ける学生のための計画を立てたり、急な欠席で学生の授業スケージュルを調整したり、保護者たちからの質問に答えたりするのに必死だった。昼ごはんを抜きにしなければならないほど忙しかった時もあった。でもそのぶん、自分の生徒のフルートが上達したところを見ると、自分のことのように嬉しく、いままでの努力が無駄ではなかったとホッとした。
年齢的には近いため、生徒とのジェネレーションギャップは全く感じないし、時々生徒というより友達みたいに感じる時もあった。まぁ、全体的といえば、初めての講師の仕事ながらもなんとか無事に終えることができたのだ。学生たちはフルート試験に合格させたし、保護者たちからの苦情もなかったし、私はフルート講師として合格かなと思う。