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Staff Blog

更新日:2016.10.14

【音楽とお金 ピアノ講師のつぶやき】 ~椿音楽教室~

こんにちは!
今日は音楽を仕事にしてお金をもらうということについて、少し考えてみたいと思います。とても大事な議題ではあると思います。最後までお読みいただけると嬉しいです!
小さい頃は音楽を人前で弾くといえば、例えば地元の先生の発表会だったり、友達にちょっぴり自慢するためだったり、合唱コンクールでの伴奏だったり、両親にいわれてしぶしぶだったり。。昔の思い出の中で、ピアノを弾く場面を想像したときに思い浮かんでくる情景はたくさんありますが、しかしそれはただ楽しくて弾いていた記憶がほとんどで、何の見返りも求めず、音楽を弾くことが当たり前になっていたように思います。
しかし、大人になった今、そして音楽を生涯の生きる友として選んだ私は、自分の音楽に対して、お金を頂くことがとても多くなりました。例えば、誰かの伴奏をしたとき、またコンチェルトでオーケストラと共演するときや、自分ひとりきりで演奏するリサイタルにいたってもです。仕事として選んだのですから当然といえば当然ですが、やはりどこかでなにかしら引っかかった物、違和感のようなものを覚えます。なぜ違和感を覚えるのでしょう。その感情を駆り立てているのは、いったい何なのでしょう。
よく、「音楽大好きな君が、その音楽で食べていけるんだからいいよねー」みたいなことを言われます。つまり自分が好きなことをそのまま仕事に出来ていることが、多くの人にとってはうらやましいようです。それは実際自然なことでしょう。そもそも、仕事はつらいもので、それに耐えて汗水たらし、耐え忍んでするものだという考え方はおそらく間違っていると思います。もちろん、うまくいくことは難しいかもしれませんが、やはり皆さんそれぞれが好きなことを仕事にして、それで楽しみながらお金を稼いでいく。そういう世の中が、理想なのではないかなと思ったりします。
私が言いたいのはそこではないのです。音楽という一番好きなことで、お金をもらい生きていけているということは本当に幸せなことで、そこに文句のひとつもありません。そうではなく、自分の演奏の価値そのものを、お金に変換するという作業が苦手なのです。
私たち演奏家は作曲家の前では無力に等しい。その作曲家がいなければ、私たちが演奏することさえ叶わないのですから。そんな私たちの演奏に、まずどれほどの価値があるのか、そこから疑問に思うことがたくさんある段階で、お金をもらうことになかなか心がついていっていないのかもしれません。このブログに答えはありません。私なりにこれからも悩み続けることでしょう。いつか、それなりの答えが見出せたらなと思っています。