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Staff Blog

更新日:2016.11.09

【僕の好きなピアニストその2】 ~椿音楽教室~

こんにちは!みなさん、グレングールドはご存知ですか?という質問をする意味は全くないほど、知らない人はいない。そんなスーパースターですね!
じつは私が音楽に出会った最初のピアニストがこのグレングールドなのです!
その衝撃といったらもう。。。一撃で虜になったのを覚えています。彼のレパートリーでもっとも有名な作曲家は当然バッハでしょう。バッハ演奏に関してはグールドの出現以前と以後では、演奏方法が全く変わってしまったほど、かれの影響力は絶大なものでした。グールドの演奏方法はスタッカートとレガートを組み合わせ、バッハの構造をこの上なく浮き彫りにするもので、その演奏はその当時、本当に革新的なものでした。
ある有名なエピソードがあります。グールドがモスクワ音楽院の小ホールでリサイタルをした時、カナダからやってきた青年を誰も知りませんでした。その上、一般的なリサイタルのプログラムと違って、グールドの個性溢れるチョイスで選び抜かれた曲たち。とてもマイナーな曲です。当然、お客さんはまばらでした。
しかし、事件がおこりました。前半を終えて少し経った後に、次々とお客さんが出て行ってしまったのです。グールドのあまりにも異端な演奏に業を煮やして帰ってしまったのでしょうか。それとも、プログラムの内容が難しすぎて理解できず、退屈してしまったのでしょうか。
違うのです。お客さんたちは、前半と後半の休憩中電話をかけにいったのです。あまりに演奏が素晴らしすぎて、知り合いにその興奮を伝えに行ったというのです。その結果、コンサートが終わるころには会場は超満員。立ち見までいたそうです。そこまで、人の心を鷲掴みにする演奏がどんなものなのか、是非生で聴いてみたかったですね!
しかし、それは叶いませんでした。なぜなら、グールドはコンサートという、いわゆる公衆の面前で演奏する行為そのものを突如引退し、録音活動に専念したからです。かれの録音はいま現在も大変人気が高く、その演奏は60年経ったいまでも、全くみずみずしさを失わず、生き生きと僕たちの心に語りかけてきます。
グールドはバッハ奏者として有名ですが、実は私が1番好きなグールドの録音といえば、やはりブラームス間奏曲集でしょう。あのグールドがブラームス!?と驚く人も少なくないとおもいますが、かれのブラームスは絶品です。かれ自身、自分のことを「私は救い難いロマン派です。」というコメントを残しています。この記事を読んでからの天才性に興味を持った方がいらっしゃったら、是非聴いてみてくださいね!
お読みくださりありがとうございました!