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Staff Blog

更新日:2016.11.17

【イタリア人ピアニストの特徴】 ~椿音楽教室~

こんにちは!今回はイタリア人ピアニストについて考えて行きたいと思います。イタリアの話をしようとすると、本当に美しいあの町並みが目に浮かんできます。あんな素敵な町で暮らせたらどんなに幸せでしょう。。。すみません、話がそれてしまいました。最後までお読みいただけるとうれしいです!
イタリア人ときくとどんな人物像を思い浮かべるでしょうか。たとえば、船頭が楽しそうにカンツォーネを歌っている姿、とても陽気で、しかしすこしだけだらしなさもある、なんともいえない自由な姿を思い浮かべます。イタリア人ピアニストの奏でる音楽ももしかしたら、そんな自由奔放なものなのでしょうか。いや、どうやら違うみたいです。
ここで、二人のイタリア人ピアニストの名前を挙げたいと思います。
まず一人目は、マウリツィオ・ポリーニです。彼の名前はもしかしたらクラシックをやっていない人でも、知っている人も少なくないかもしれません。現代最高のピアニストと称されることも少なくない彼の演奏は一言で評せば「完璧」「冷徹」。すべてのパッセージを、鍵盤の上を馬が走るが如く、想像を絶する馬力で弾ききり、その強靭で人間離れしたテクニックは、聴く人を驚嘆させました。私は彼の音楽はあまり好きではありません。そういう風に思う人は少なくないでしょう。しかし、かれの圧倒的ななにか、それを認めないということはあまりに嘘つきです。
そして二人目は、アルトゥール・ベネッティ・ミケランジェリです。
かれのピアノ演奏はほかのどのピアニストをも超越した完璧なコントロール能力を誇っています。彼の、完全にコントロールされた美音と、卓越した構成力に裏打ちされた演奏に、接した多くの人たちは心酔したことでしょう。今現代で彼ほどピアノを隅々までコントロールできるピアニストはミハイル・プレトニョフやアンドレイ・ガヴリーロフくらいでしょう。実際、プレトニョフはミケランジェリへの尊敬の念をたびたび口にしています。
この二人のピアニストはイタリアを代表する人たちです。なんとなく、イタリア人といわれて想像するような人物像や音楽像とは、だいぶかけ離れている感じがしますね。しかし、イタリアの彫刻や絵画などのほかの芸術に目を向けてみるとわかるように、どの分野もとてつもなく美しく繊細なディティールによって作られています。あるイタリア人の友人が、いつか話してくれた言葉がいま思い出されます。「イタリアは1人の天才を100人が支える国なんだよ」。
まだまだイタリアという国への興味は尽きそうにありません。