今すぐ無料体験 電話で体験予約
Staff Blog

更新日:2016.12.02

【音楽の表現方法】 ~椿音楽教室~

こんにちは!
「音楽を表現すること」とは何かについて考えていきたいと思います。最後までお読みいただければ嬉しいです!
皆さんがクラシック音楽を演奏するときどんなことを思っていますか?また、先生の前で演奏したとき「もっと自由に表現してください」とか「あなたには表現力が足りないのよねぇ」だとか、そういうことを言われた話をよく聴きます。その言葉を聞くたび、私はなにか不可思議な思いにとらわれます。「表現するって何?」「そもそも何を表現するの?」そうです、そもそも何を表現するためにクラシック音楽をやっているのでしょうか。当たり前のこととされていてあまり考えられてはいない、この「表現する」ということに、私たちはもう一度目を向けなければならないと思います。
私たちは好きで音楽をやっています。音楽をやっている自分が好きで演奏をしている人と、音楽が好きで自分から演奏している人。なんとなく言葉は似ていますが意味は全然違いますね。実はここに大きな問題点が隠されている気がしてならないのです。先ほど「もっと表現して!」という先生が多いという話をしたと思います。もちろん何の表現意欲もない無味乾燥な演奏ほどつまらないものはないですから、ある程度は正しいと思います。しかし、その要求は何を表現してといってるかによって、だいぶ意味が変わってくるものです。その先生が表現しろと言っているのは、音楽なのでしょうか、それともその人の「感情」なのでしょうか。
私たち演奏家はいわば、作曲家が作った曲をもう一度この世に生き返らせることです。それは作曲家に対する奉仕といっても過言ではないでしょう。もちろん、そこに個人的なこだわりが介入してしまうことをある程度仕方のないことです。誰で表現欲求というものはあります。それを否定してしまっては元も子もありません。しかし、もしわたしが先ほどの先生の立場ならきっとこういうと思います。「表現しようとしなくていいよ。その曲が美しいんだということをただただ実感してごらん。そうすれば、しようとしなくても表現できるから。」と。わたしは今のところこれが音楽に対する向き合い方で最もいいものだと思っています。もちろん考え方は変わるかもしれません。しかし、まずは曲そのものの美しさをしっかりとらえること。これこそが表現の第一歩には違いないと思うのです。もし表現することに自信のない人で、このブログを読んでくださった方がいたなら安心してください。そして、焦らず曲にみを任せてみてください。そうすれば、おのずと進むべき道が見えてくると私は思います。