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Staff Blog

更新日:2016.10.21

【ドイツ・オーストリア人ピアニストの特徴】 ~椿音楽教室~

こんにちは!
今回はクラシック音楽の聖地であるドイツ・オーストリアのピアニストについて考えていきたいと思います。最後までお読みいただければうれしいです!
ドイツ・オーストリア人のピアニストは、世界中のピアニストの数の統計データーがあったとしたら、きっと数としては圧勝でしょう。圧倒的な人数と、長く深い歴史がドイツ人ピアニストの威厳を現代でも保っています。
たとえばどんな人がいるでしょうか。では、たった今わたしが、ネットで検索するといったことをせず、思い出せるままに羅列してみましょう。
ヴィルヘルム・バックハウス、エドウィン・フィッシャー、ワルター・ギーゼキング、ヴィルヘルム・ケンプ、イェルク・デームス、フリードリヒ・グルダ、パウル・バドゥラ=スコダ、ゲルハルト・オピッツ、クリストフ・エッシェンバッハ….挙げだしたらきりがありませんね笑
このくらい、ドイツ出身のピアニストって多いものなのです。
ドイツ人ピアニストの演奏の共通した点として挙げられるのは、まず音色の温かみでしょう。彼らの音には、深みと優しさがあり、聴く者の心を暖めてくれます。実際、ウィーンを代表する楽器のべーゼンドルファーの音色もまさしくそのようなものですね!
かれらの演奏に共通している点で挙げられるもうひとつのもの。それは奏法です。彼らの奏法はカール・ツェルニーやハノンといったピアノ練習曲からもわかるように、指を高く上げ筋肉を鍛えることで、演奏能力を上げようという考え方です。これには、やはりデメリットがあると思います。
手には、指をあげる時に使う伸筋とつかむときに使う屈筋があります。実は、人間の性質上屈筋よりも伸筋のほうが寿命が短いのです。なので指を高くあげることを意識して弾けば弾くほど、演奏家生命も短いといえるでしょう。その証拠に、先ほど羅列したピアニストの晩年はの演奏は、やはり衰えを感じざるを得ないと感じます。
そして、クラシックが普及し始めた日本に、最初に入ってきた奏法というのは、実はこのドイツ的なピアニズムなのです。そして、この俗に言う「ハイフィンガー奏法」は日本の主流になりました。現在では見直されつつありますが、やはり根強く残っているのも現状です。日本の中でこれからピアノの奏法がどのような変貌を遂げて行くかはわかりませんが、ドイツ人の音楽観のすばらしいところを吸収し、よくない部分は改良し、独自の発展を遂げて行くことが大事なのではないかなと思いました。