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Staff Blog

更新日:2016.07.18

【コーライティング①】~椿音楽教室~

日本ではまだまだ浸透していない作曲の形態に“コーライティング”というものがある。アルファベットでは“Co-Writing”と表記するのだが、この単語で検索をかけてみると、日本語に訳されたもので“共作”でてくる。
 だが、ただ単に共作と言ってしまうと、いままでのJ-popや歌謡曲のクレジットで作詞・作曲・編曲が全て違う人で一つの曲を作っていた時代と何ら変わりないのではないかと思うことだろう。だがコーライティングは海外のクリエイターにはかなり浸透して来ており、共作のさらに先を行く新たな作曲形態と言ってもいい。
 最近テレビで音楽番組を見たりする(最近では音楽番組というのもめっきり見かけなくなった気もする)と、時々作曲や編曲部分が外国人の連名でクレジットされているところを見かけたりはしないだろうか? あれがコーライティングである。
 いままでは、1人でパソコン(あるいは時代によって五線譜)の前に座り黙々と音符を連ねることが作曲の主な作り方であった。たとえ共作となったとしても誰かがすでに作られた詞に、自分が曲を付け、他の誰かがその曲を編曲し、リリースされる。
 従来の作曲の仕方が直列連結ならば、コーライティングは並列連結といえばイメージがわくだろうか。コンペに出品するにしても、依頼された曲を作るにしても、まずはコンセプト段階からチームで相談し練っていく。必要とあらば本来なら1人でやることが多い作詞や作曲も、意見を出し合いながら共に作って行くのだ。著作権が分離できる共作と違って、コーライティングはチームで一体不可分・ある意味では運命共同体として一曲を仕上げて行く。
 このコーライティングのメリットは、よく少年マンガなどで聞く「1×1が10にも100にもなる」という点である。(私にコーライティングのことを教えてくださった某プローデューサーさんがまさに一字一句違わずそう言っていたのだが、まさか現実世界でこの台詞を聞くとは夢にも思っていなかった。)