更新日:2016.05.03
【クラシックコンサートにて②】~椿音楽教室~
これが面白いことに、ジャズ専攻の学生の演奏が、ジャズの誕生する約100年前には没しているモーツァルトになじむのである。楽曲は「アンダンテと変奏曲(K.510)」だったのだが、手元のパンフレットにはモーツァルトを「即興の天才」と紹介していた。変奏曲とアドリブにも似ているところはあると思うが、これは賛否両論だろう。だがなるほど、即興といえばジャズのインプロヴィゼーションも“即興”である。
音楽の最前線で仕事をするミュージシャンほど、新しいものやジャンルの違うものを受け入れ、取り入れようとするらしい。もしモーツァルトが現代に生きていたら、驚くほどあっさりとジャズを楽しく弾いていたかもしれない。
こうしたクラシックとジャズの垣根を超えたコンサートが、今後もさらに増えると嬉しい。まず何より私が得である。