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Staff Blog

更新日:2016.05.09

【「FOCUS」in Japan①】~椿音楽教室~

クラシックではなく民族音楽やポップスから音楽の世界に入った私からすると、クラシックの中でも前衛を行く現代音楽は「理論を極めすぎて暇を持て余した神々の遊び」と思っていたところがある。平たく言うとほんの少しばかり苦手意識があったのだが、上記タイトルにもなっている今回の公演「FOCUS」in Jpanを見に行って、その苦手意識がほとんど払拭されたと言っていい。
 去る2016年の12月7日、またまた知り合いの紹介(余談だが今回は先輩の紹介である)で私は東京シンフォニエッタという楽団の定期演奏会に行くこととなった。
 東京シンフォニエッタは1994年に設立され、現代の作曲家たちの創作と直接関わり、同時代の音楽を優れた演奏によって紹介することを目的としている。(本公演のパンフレットより一部抜粋。)本公演はそんな東京シンフォニエッタの記念すべき40回目の定期演奏会だ。
 場所は上野にある東京文化会館、奇しくも代表である板倉康明氏の母校である東京藝術大学が目と鼻の先であった。
 さて、今回のプログラムは、日本では初演となるバンジャマン・アタイール作曲の「タクディマ」、モーリス・ラヴェル作曲の「ステファヌ・マラルメの3つの詩」。そして大変悔やまれるが2016年にこの世を去ったピエール・ブーレーズの「主なき棺 ル・マルトー・サン・メートル」である。アタイール氏は晩年のブーレーズの教えを受けた1人で、今回のプログラムがブーレーズを中心に組まれていることが伺える。