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Staff Blog

更新日:2016.05.23

【音楽会のエジソン②】~椿音楽教室~

そんなスタジオ録音に革命をもたらしたのがレス・ポールだ。彼はもともと発明家気質で、「レス・ポールの伝説」内では子供の頃に母のラジオを持ち出して真空管アンプとドッキングさせて自身の声を拡張する実験を行っていた、と語っている。彼はもともとアナログのレコード盤を使い、自分の音を何重にも重ね録りしていたのだが、交通事故を起こし入院した際に贈られた磁気テープ型レコーダーでさらに画期的な録音プロセスを思いつく。
 彼はテープ二つを使い、一方に基準となる音を録音したあと、それを流し聴きながら同期させたもう一方のテープに音を重ねるのである。そうすると、仮に後で録音した演奏が失敗しようとも、先に録音した音は無事になる。
 このプロセスが今日の音楽業界での録音の基礎となっている。
 今日使われているDAWでの楽曲制作、スタジオレコーディングもこのマルチトラックが基盤になっている。もちろん、何回も録り直しができるということは、演奏ミスに対してルーズになるとも捉えられるのだが、「レスポールの伝説」のDVDの存在を教えてくれた方は、「このおかげでより質の高い楽曲制作制作が可能となった」とおっしゃっていた。私もその通りだと思う。
 DVDを見ると、レス・ポールの人物像自体も気さくで面白い。みなさんもよかったら見てみてはいかがだろうか。