相対音感と絶対音感の違いとは? | 椿音楽教室

公開日:2020.11.02 更新日:2022.10.24

相対音感と絶対音感の違いとは?

相対音感と絶対音感の違いとは?

音を聞き取る能力のひとつとして、絶対音感のほかに相対音感という言葉を耳にしたことがある方もいるでしょう。
相対音感のトレーニングをすることで正確な音を出せるようになり、魅力的な音楽を作れるようになったり、楽器の演奏や歌を歌う技術が向上したりとさまざまなメリットがあります。

音楽に興味がある方や楽器演奏や歌を歌う仕事をしている方は、音を正確に聞き取れる絶対音感と相対音感はどのように違うのか、また、相対音感を養うことはできるのか気になるものです。
そこで、相対音感とは何か、絶対音感との違いや相対音感を鍛える方法をご紹介します。

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相対音感とは基準音と比較し音の高さを判断できる能力のこと

相対音感は1つの音に対して、別の音がどの程度離れているのかを判別できる能力を指します。
相対音感は音程を理解するための基準になる1つの音が必要です。
たとえば、ドの音を聞いたときにどれがラの音になるのか判断できることを相対音感といいます。
つまり基準音と比較し音の高さを判断できる能力のことを相対音感といいます。

相対音感は特殊な能力ではない

音楽に合わせて歌うカラオケも、相対音感を利用しています。
相対音感は誰でもある程度持っている音感であり、相対音感の能力値はトレーニングをすることで鍛えられます。

たとえば、カラオケの音のキーを上げることによって、歌うキーも変えられるでしょう。メロディーに合わせて歌えるということは、相対音感があるからできることなのです。
相対音感は、ほとんどの人が日常生活で無意識に使っています。

相対音感には2種類ある

相対音感は、アウトプットとインプットの2種類があります。
相対音感は音の聞き分けが得意という能力であり、音の差を理解できる音感のことです。
しかし、楽器を演奏したり歌を歌ったりする場合、音を聞くインプットだけではなく、音を聞き分け正しい音階で音を発するアウトプットの能力も求められます。
そのため、音を聞くだけでは音楽そのもののスキルを上げることは難しいでしょう。
たとえば、ギターは指板、ピアノは鍵盤のどこがどの音なのかを知っていること、ボーカルの場合は自分が発したい音階で歌えるように調整することが、音をアウトプットするために必要な能力です。
相対音感のトレーニングではアウトプットとインプットを両方行う必要があります。英語の勉強をする際にもスピーキングとリスニングの2種類があるように、聞くだけではなく自分から発しなければなりません。

相対音感と絶対音感の違い

相対音感と絶対音感の違いとは?(2)

音感とは、音をどのように認識するのかによって、相対音感と絶対音感に分かれます。
絶対音感は、特定の音を耳にした際にどの音かを正確に当てられる能力です。そのため、基準になる特定の音と、そのほかの音を比較して音のキーを判断する相対音感とは認識の方法が異なります。
絶対音感は子供の頃から楽器を演奏したり、歌を歌ったり音楽と触れ合うことによって身につきます。
絶対音感を持っていると、耳にした音を正確に演奏したり歌ったりできるため、プライベートで歌を楽しむ際や、音楽関係の仕事に就きたい場合に役立つでしょう。

相対音感と絶対音感のメリット

相対音感や絶対音感があるとどのようなメリットがあるのでしょうか。
それぞれの音感を持つメリットについて紹介します。

絶対音感を持つメリット

絶対音感を持っている人は、音を聞き取る試験や音楽の授業で簡単に課題をクリアできるでしょう。
音楽学校では、教員が基準音をピアノで弾き、次に生徒が課題の音を弾く試験があります。
絶対音感を持っている人は、基準となる音がない場合でも何調なのかを瞬時に理解でき、また移調や臨時記号が多い曲でも、音名を把握できます。
急なセッションや新しい曲を覚えられるといったメリットもあります。
人が弾いている音が瞬時に分かるため合わせることができるからです。また譜面を見ると頭の中で音が鳴るのでスピーディーに譜面が読め早く覚えられます。

相対音感を持つメリット

相対音感があると、音楽のメロディーやコード進行を把握できます。
たとえば、メロディーは歌って録音できますが、コード進行を録音することは困難です。しかし、相対音感があれば、後でコード進行を再現できるため記録が可能です。

絶対音感にはデメリットがある

大人になってから絶対音感を身につけられないことが多いことに悔しい思いをしたり、がっかりしたりする人もいるでしょう。
しかし、絶対音感を持っている人は必ずしも能力が役立つわけではなく、絶対音感によるデメリットもあります。
ここでは絶対音感を持つことによる2つのデメリットをご紹介します。

1. 生活音がうるさい

絶対音感があると、普通の人が気にならない音でも音階に変換されるため、生活音を聞き流せません。音が気になるというだけで、仕事に集中できないといったケースもあります。

2. 少しの音の違いに敏感になる

チューニングが合っていない、楽器で演奏している曲や音程が合っていない歌声など少しの違いでも気づくので、音楽を楽しめない場面もあります。
また、カラオケに行っても音程が違うことが気になり楽しめない、音程が外れていることを指摘してしまい周囲から距離を取られるといったこともあるのです。

絶対音感があると、少しの音の違いが気になり、普通の人が楽しめることでも楽しめない場合があります。

相対音感は鍛えられる

子供の頃にトレーニングをしなければ養えない絶対音感とは異なり、相対音感は成長してからトレーニングをすることで身につけたり鍛えたりすることは可能です。

ある程度の相対音感は誰でも持っている能力ですが、トレーニングをすることで音程を取りやすくなったり、楽器を演奏したり、歌を歌ったりするスキルも向上するでしょう。
そこで、相対音感を鍛える方法を7つ紹介します。

1. アドリブで演奏する

アドリブで演奏すると、相対音感だけではなく作曲や編曲、演奏力の向上が期待できます。
アドリブ演奏は1人で楽器を弾くだけではなく、カラオケでボーカルのフェイクを入れるといったことも挙げられます。

さまざまな音階に合わせてメロディーを作り演奏するのは難しく聞こえますが、【ド・レ・ミ・ソ・ラ】の音のみを使用すれば比較的簡単にメロディーを作ることが可能です。この音階を覚えてしまえば、この中のどの音をどんなリズムで使っても大丈夫ですし、多くのポップス曲はアドリブが可能です。

頭で考えず気軽にチャレンジしてみると、楽しくアドリブ演奏ができます。楽しみながらトレーニングをすることは非常に大切です。難しく捉えずにアドリブ演奏に挑戦してみましょう。

2. 楽器の演奏を耳でコピーする

ピアノやギターでコードを演奏する場合は、元の音楽の伴奏を耳でコピーする方法が有効です。音程を取るトレーニングができるうえに、コード上で鳴っている音をみつける訓練もできます。

楽器を耳でコピーすることは、相対音感のアウトプットとインプット両方の訓練に効果的です。最初は耳に入る旋律から取り組み、少しずつ難しい旋律にチャレンジしましょう。

正しい音程を聴き取り、正しい音程で発声することが大切です。

楽器の聞き取りが難しいと感じる人は、最初に譜面を購入しチェックする方法でも問題ありません。バンドスコアは基本的に各パートの旋律が記載されています。ギターだけ、ベースだけを弾いてみた後に、再び演奏を聴いてみるといいでしょう。

3. 楽器を使う習慣をつける

日頃から楽器を演奏する時間を確保することで、音程を理解できるようになる可能性があります。そのため、相対音感のトレーニングのためには、楽器を演奏する習慣をつける方法が有効です。
ただし、音程の違いを正しく理解するために、必ず調律が整った楽器を利用しましょう。

4. ピアノを演奏する

ピアノを持っている場合、ピアノを演奏してトレーニングをしましょう。鍵盤を叩きながら、音に合わせて声も出します。
たとえば、レの鍵盤を叩き、音に合わせてレの発声をします。
簡単なトレーニング方法ですが、効果は高く、手軽に取り組めることがメリットです。

5. 和音感覚を鍛える

相対音感しかなかったとしても、音を聞き分ける能力を向上させることで、ハーモニーや伴奏から自分の発声する旋律がすぐに理解できるようになります。

和音感覚を鍛えると、曲のキーにあった正しい高さの旋律を出せるようになります。
和音感覚を鍛えるには、アカペラコーラスといったいくつかのパートがハーモニーを奏でている音を聞き、主旋律を歌います。

最も低い音を歌い、次に上から3番目の音を歌うなど、間にあるパートを歌ってみましょう。
声が出ない音域であっても、歌えるつもりになって音を出します。ほかのパートになってしまってもよいので、音楽の音を口ずさめるようにしましょう。

6. コピーした曲でイメージトレーニングする

音楽を演奏をするだけでなく音階を聞き取れるようになったら、イメージトレーニングをすることが大切です。
まずは、コピーした音楽を楽譜に起こしてみましょう。
楽譜に書いて認識・理解し、覚えている音を頭の中で鳴らしながら歌ってみます。
採譜して歌うことを繰り返すと、音符を見た場所と頭で覚えた音で鳴らせるようになり、楽譜を見るだけでどのような音の曲なのかイメージできるようになるのです。

まとめ

相対音感はトレーニングによって鍛えられます。相対音感のトレーニングをするためには、毎日楽器の練習をしたり、歌を歌ったりと努力をすることが大切です。さらに、楽器を使う場合には、正しい調律になっているかも重要なポイントです。
絶対音感を身につけるためには、子供の頃の環境が重要であり、成長してから音楽を仕事にしたい、趣味にしたいという場合には相対音感を鍛える方法しかないといわれています。
相対音感を絶対音感に近いレベルまで鍛えるには時間と労力が必要です。採譜やアレンジして演奏する耳コピなどさまざまなトレーニングを毎日実践しましょう。

 

 

相対音感とはなんですか?

基準音と比較して音の高さを判断できる能力のことです。相対音感は誰しもある程度持っている音感であり、その精度はトレーニングで鍛えることができます。

相対音感と絶対音感はどのように違うのですか?

相対音感は、基準となる特定の音と比較して音の高さを判断します。一方で絶対音感は特定の音を耳にした際にどの音なのか正確に当てることができます。

相対音感は大人になってからでも鍛えることは可能ですか?

可能です。絶対音感は子どもの頃の環境が重要といわれていますが、相対音感は大人になってからでも十分に鍛えることができます。

【佐々木純先生監修コメント】

相対音感は絶対音感とは違いトレーニングを重ねると音楽の聴こえ方が変わり音楽をより深く楽しむことがで きると思います。日頃テレビや街中で耳にする音楽もどんな音階やハーモニーかを気にして聴いてみると面白い かもしれませんね。

この記事を監修した講師

佐々木純

東京都出身 東邦音楽大学卒業 イタリアベルカント唱法の考え方に基づく発声として、フースラー、リー ド、チェザリーのメソッドを軸にレッスンを行う。在学中より現在に至るまで、声楽からポップスまで多 くの トレーナーにレッスンを受け様々な発声や音楽スタイルを学ぶ。幼いころからピアノを弾いてきた経 験から、 楽曲を分析的に読むことができる。中学・高校の音楽科教員の経験からレッスンのわかりやすさ に定評がある。これまでに、ボイストレーニング、音大入試(声楽)、コーラス、ミュージカルの歌唱 と演 技、オーディションなど、数多くの人数を指導。シンガーとしては、ミュージカル、有名シンガーのバッ クコーラス、ブライダル等で歌手としての活動を行う。また、劇伴やゲーム音楽などスタジオ音楽の仕事 も多く関わる。

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