更新日:2023.06.02
相対音感と絶対音感の違いとは?メリット・デメリットや鍛え方も解説

「絶対音感を身につけたい」「相対音感と絶対音感ってどんな違いがあるの?」「トレーニングをすればできるようになる?」
このようなお悩みをお持ちではないでしょうか?
音楽をやっていると「相対音感」「絶対音感」という言葉を聞いたことがある人も多いでしょう。習得したいけれどどうしたらできるようになるのか、そもそも大人でも身につけられるのかなど、気になる点は多いですよね。
そこで本記事では、以下の内容について解説します。
- 相対音感と絶対音感の特徴
- 相対音感の種類
- 相対音感うと絶対音感を持つメリット
- 相対音感の鍛え方
この記事を読めば、相対音感と絶対音感の特徴だけでなく、効果的なトレーニング方法が分かります。ぜひ最後までお読みください。
声楽・ボーカル教室について、無料体験レッスンもおこなっております。興味がある方は下記のバナーよりレッスン内容をご確認ください。
リンを習いたい」と新宿区でバイオリン教室をお探しではありませんか?
新宿区には初心者から上級者まで、個々のレベルに合ったレッスンを受けられるバイオリン教室が多数あります。「子どもの頃からレッスンを受けないと上達しないのでは?」と心配な方もいらっしゃるでしょうが、大人になってから初めてレッスンを受ける方も多くいらっしゃいます。個人レッスンもグループレッスンもあるので、自分に合ったバイオリン教室を見つけましょう。
本記事では、新宿のバイオリン教室おすすめ10選や、バイオリン教室の選び方や新宿区のバイオリン教室の月謝相場などもお伝えします。バイオリン教室をお探しの方はぜひ参考にしてください。
目次
相対音感は基準音と比較して音の高さを判断できる能力
相対音感は、1つの音に対して別の音がどの程度離れているのかを判別できる能力を指します。相対音感には、音程を理解するための基準音が1つ必要です。
相対音感を持っていると、たとえば「ド」を聴いたときに、どれが「ラ」の音になるのか判断できます。このように基準音と比較して、音程判断できる能力を相対音感といいます。
絶対音感はどんな音名も把握できる能力
絶対音感とは、曲や楽器の音名が分かるだけでなく、日常生活すべての音が音名に聴こえる能力です。たとえば、ドアをノックするときの「コンコン」という音ですが、普通の人はそれがどの音名なのかを気にしたことはないはずです。
一方絶対音感を持つ人は「コンコン」という音が「シシ」などに聴こえます。絶対音感は、幼少期に訓練をすると習得できると言われています。一度習得すれば、大人になってからも忘れません。
ただ、大人になってから絶対音感を身につけるのは、非常に難しいとされています。
相対音感は特殊な能力ではない
相対音感は特殊な能力ではないため、大人になってからも身につけられます。相対音感は誰でもある程度持っている音感であり、相対音感の能力値はトレーニングをすることで鍛えられます。
たとえば、カラオケでは多くの人がメロディーに合わせて歌えますよね。メロディーに合わせて歌えるのは、相対音感で次の音を認識しているからです。このように、相対音感はほとんどの人が日常生活で無意識に使っていると言えます。
相対音感と絶対音感の違い
相対音感は、アウトプットとインプットの2種類があります。
相対音感は音の差を理解できる能力です。しかし、楽器を演奏したり歌を歌ったりする場合、音を聴くインプットだけではなく、正しい音を出すアウトプットの能力も求められます。
たとえば、ギターは指板、ピアノは鍵盤のどこがどの音なのかを知っている・ボーカルは自分が発したい音階で歌えるように調整するなどが、アウトプットに必要な能力です。
相対音感のトレーニングはアウトプットとインプットを両方行う必要があります。英語の勉強をする際にスピーキングとリスニングの2種類があるように、相対音感も聴くだけではなく自分から発するのが大切です。
相対音感と絶対音感のメリット
相対音感や絶対音感には、それぞれメリットがあります。絶対音感は大人が身につけるのは難しいですが、子どもであれば訓練次第で習得が可能です。保護者の方はぜひ参考にしてください。
絶対音感を持つメリット
絶対音感は、音楽の授業やテストなどを有利に進められる点がメリットです。たとえば音楽学校では、教員がピアノで基準音を弾いた後に、生徒が課題の音を弾く試験があります。
絶対音感を持っている人は、基準音がない場合でも何の音なのかを瞬時に理解できます。移調や臨時記号が多い曲でも、すぐに音名を把握できる点も特徴です。
他にも他人が演奏している音が瞬時に分かるため、急なセッションにも対応できます。さらに譜面を読むスピードが早く、新曲をすぐに覚えられる能力も持っています。
相対音感を持つメリット
相対音感があると、音楽のメロディーやコード進行が把握できます。
たとえば、メロディーは歌った後に録音ができますが、コード進行は困難です。しかし相対音感があれば録音しなくても頭の中でコードが分かるため、後で再現できるなどのメリットがあります。
絶対音感にはデメリットがある
絶対音感を持つと周りから羨ましがられる機会もありますが、デメリットも存在します。
絶対音感のデメリットは、下記の2つです。
- 生活音が気になる
- 少しの音の違いに敏感になる
1つずつ解説します。
1. 生活音が気になる
絶対音感を持っていると、普通の人が気にならない音も音名に聴こえます。
- 人が歩く音
- 救急車のサイレン
- 会話
などが、すべて「ドレミファソラシド」に聴こえるのです。そのため、生活音が気になり仕事や勉強に集中できない人もいます。
2. 少しの音の違いに敏感になる
絶対音感があると、楽器のチューニングや歌の音程が合っていないなどにすぐ気づきます。そのため音に敏感で、音楽を純粋に楽しめない可能性があります。
友人とカラオケに行っても、音程が違うと気になって指摘してしまう人もいるでしょう。
絶対音感があると少しの音の違いが気になるため、普通の人が楽しめるものが楽しめない可能性があります。
相対音感の鍛え方6選
相対音感は大人になってからでも鍛えられる能力で、方法は下記の6つです。
- アドリブで演奏する
- 楽器の演奏を耳でコピーする
- 楽器を使う習慣をつける
- ピアノを演奏する
- 和音感覚を鍛える
- コピーした曲でイメージトレーニングする
もともと人間は、ある程度の相対音感を持っています。さらにトレーニングをすると音程を取りやすくなったり、楽器や歌のスキルが向上したりする可能性があります。
1. アドリブで演奏する
アドリブで演奏すると、相対音感だけではなく
- 作曲
- 編曲
- 演奏力の向上
が期待できます。
アドリブは1人で楽器を弾くだけではなく、カラオケでボーカルのフェイクを入れるなども挙げられます。
さまざまな音階を合わせてメロディーを作るのは、難しくありません。「ド・レ・ミ・ソ・ラ」のみを使用すれば、簡単にメロディーの作成が可能です。
アドリブに必要な音階を覚えてしまえば、どんなリズムにも応用できます。
頭で深く考えず気軽にチャレンジしてみると、楽しくアドリブ演奏ができます。楽しみながらトレーニングをするのは、非常に大切です。難しく考えずに、アドリブ演奏に挑戦してみましょう。
2. 楽器の演奏を耳でコピーする
ピアノやギターでコードを演奏する場合は、原曲の伴奏を耳でコピーする方法が有効です。音程を取るトレーニングができるだけでなく、、コード上で鳴っている音をみつける訓練もできます。
また耳コピは、相対音感のアウトプットとインプットの訓練にも効果的です。最初は耳に入るメロディーから取り組み、少しずつ難易度を上げていきましょう。
耳コピは、正しい音程を聴き取り、発声するのが大切です。音の聴き取りが難しい場合は、最初に譜面をチェックしても問題ありません。
バンドスコアには基本的に各パートの楽譜が記載されています。ギターだけ、ベースだけなどを弾いてみた後に、再び他の演奏を聴くのがおすすめです。
3. 楽器を使う習慣をつける
日頃から楽器を演奏する時間を確保すると、音程を理解できるようになるスピードが上がる可能性があります。音程の違いを正しく理解するために、きちんと調律された楽器を使用してください。
また、チューニングをこまめに行うのがおすすめです。
4. ピアノを演奏する
ピアノを持っている場合は、演奏してトレーニングをしましょう。やり方は鍵盤を叩いた音に合わせて声を出すだけです。たとえば「レ」の鍵盤を叩いた場合は「レ」の発声をします。
簡単なトレーニング方法ですが、効果が高く手軽に取り組める点もメリットです。
5. 和音感覚を鍛える
音を聴き分ける能力が向上すると、ハーモニーや伴奏から自分のメロディーがすぐに理解できるようになります。さらに和音感覚を鍛えると、曲のキーにあった正しい高さの音が出せます。和音感覚を鍛えるには、アカペラコーラスハーモニーを聴いて、メロディーを歌うのが効果的です。
最初は1番低い音を歌い、次に上から3番目の音を歌うなど、間にあるパートを歌うのがおすすめです。声が出ない音域は歌っているつもりで音を出します。ほかのパートになっても良いので、音を口ずさめるようにしましょう。
6. コピーした曲でイメージトレーニングする
音階を聴き取れるようになったら、イメージトレーニングをしましょう。方法は下記のとおりです。
- コピーした曲を楽譜に起こす楽譜の中で覚えている音を、頭の中で鳴らしながら歌う
繰り返すと、楽譜を見るだけで音がイメージできるようになります。
まとめ
相対音感は、大人になっても鍛えられます。相対音感を鍛えるためには、毎日楽器の練習をしたり、歌を歌ったりなどが大切です。さらに楽器を使う場合は、正しい調律になっているかも重要なポイントです。
今回紹介した練習方法を実践して、相対音感を習得してみてください。しかし「1人で練習するのは不安…」という人もいるでしょう。その場合は音楽教室でのレッスンがおすすめです。
椿音楽教室では、現在も第一線で活躍する経験豊富な講師陣が、あなたの目的に合わせてマンツーマンレッスンを行います。「相対音感を鍛えたい!」という人も大歓迎です。
現在、60分の無料体験レッスンを行っておりますので、興味をお持ちの方はぜひお気軽にお問い合わせください。
- 相対音感とはなんですか?
-
基準音と比較して音の高さを判断できる能力のことです。相対音感は誰しもある程度持っている音感であり、その精度はトレーニングで鍛えることができます。
- 相対音感と絶対音感はどのように違うのですか?
-
相対音感は、基準となる特定の音と比較して音の高さを判断します。一方で絶対音感は特定の音を耳にした際にどの音なのか正確に当てることができます。
- 相対音感は大人になってからでも鍛えることは可能ですか?
-
可能です。絶対音感は子どもの頃の環境が重要といわれていますが、相対音感は大人になってからでも十分に鍛えることができます。
【佐々木純先生監修コメント】
相対音感は絶対音感とは違いトレーニングを重ねると音楽の聴こえ方が変わり音楽をより深く楽しむことがで きると思います。日頃テレビや街中で耳にする音楽もどんな音階やハーモニーかを気にして聴いてみると面白い かもしれませんね。
この記事を監修した講師

佐々木純
楽器
声楽