更新日:2023.06.02
バイオリンの初心者におすすめの練習方法4選!大人になってからでも弾けるようになる?
バイオリンといえば難易度が高い楽器というイメージがあるかもしれません。
「大人になって始めても弾けないんだろうなあ…」と諦めてしまいそうになる場合もあるでしょう。
しかし、バイオリンを始めるのに年齢は関係ありません。大人でも練習を続けていけば、数多くの曲を弾きこなせるようになります。
本記事では、バイオリンの選び方と初心者におすすめの練習法や練習曲を紹介します。
目次
大人になってからでは遅い?
「バイオリンを弾いてみたいけどこの歳では無理かしら…」と悩む方は多いかもしれませんが大人になってからバイオリンを始めても遅くはありません。
大人になってからでも技術は身につく
子どもの頃からバイオリンを始めてなければ、バイオリンを弾けないことはありません。音楽自体ほとんど経験したことがない方でも、練習さえ積み重ねれば、必ず弾けるようになります。
実際、大人になってからバイオリンを始めて、演奏会に出演できるほど技術が身についた人もいます。
最初は、思い通りに弾けず「無理だ!」と諦めてしまいそうになるかもしれませんが、基礎練習と曲の練習を繰り返すことで、確実に技術が磨かれます。
そうすると、次第に1曲にかける練習時間は短くなっていきますよ。
簡単な曲なら1〜2週間で弾けるようになる
バイオリンを始めてからどのくらいの期間で弾けるようになるか、気になるところですよね。
もちろん、曲の難易度によって練習を要する時間は変わります。
簡単な曲であれば、初心者でも1〜2週間の練習だけで弾きこなすことができます。1曲でも弾けたらそれが自信となり、さまざまな曲にチャレンジする勇気が湧いてくるでしょう。1年で10曲以上のマスターも可能です。
バイオリンの選び方5つのポイント
バイオリンを弾きこなせるようになるには、購入が必要です。しかし、まだバイオリンを触ったことがなく、知識もほとんどない方も多いのではないでしょうか。
そこで、バイオリン選びのポイントを解説します。
①自分の体や腕の長さに合ったバイオリンを選ぶ
バイオリンはサイズが何種類もあるため、自分の体や腕の長さに合った物を選ぶのがポイントです。
子どもは成長に合わせて何度か買い換える場合が多いですが、大人であれば身長や腕が一気に伸びる可能性は低いため、最初に適切なサイズを選んでおけば問題ないでしょう。
バイオリンの大きさは下記のように分数で表記されます。
- 4/4
- 3/4
- 1/2
- 1/4
- 1/8
- 1/10
- 1/16
大人用のバイオリンは基本的に4/4、それ以外は子ども用となります。
サイズの目安は、4/4サイズは身長145cm以上、3/4サイズ以降は身長144cm以下の方におすすめです。
また、身長だけでなく腕の長さによってもサイズが変わるため、選ぶ際は店舗で試奏をすると良いでしょう。
②メーカーで選ぶ
家電製品のメーカーがたくさんあるように、バイオリンにもたくさんのメーカーがあります。
初めてのバイオリン購入であれば、できるだけ有名なメーカーを選ぶと安心です。
- ヤマハ
- スズキ
- ピグマリウス
上記は日本を代表するメーカーで、初心者用のモデルや低価格でも高品質なモデルなどが数多く用意されています。
初心者はこの3つから選んでみても良いかもしれません。
③セットで購入する
バイオリンを演奏するためには、楽器本体以外のものが必要です。
例えば、音を鳴らすための弓、チューニングに使うチューナーや持ち運びのためのケースなどが挙げられます。
これらは「初心者用セット」として売られている場合が多いるため、選択肢の1つに入れても良いでしょう。
④専門店で買う
バイオリンは手入れが必要な楽器で、修理や調整が必要となる場合もあります。
専門店では、購入した人に対して手入れのサービスをおこなっているところもあるため、安心してバイオリンライフが楽しめるでしょう。
⑤購入予算を予め考えておく
バイオリンは安いもので1万円、高いものでは数千万円と価格に大きな幅があります。
1万円であれば気軽に始められますが、中には品質が悪いものも存在します。チューニングが安定しないなど演奏に支障が出ることもあるため、思ったように練習できない可能性があるでしょう。
5〜10万円のバイオリンを選べば、信頼できるメーカーのバイオリンが購入できます。中級者になっても長く演奏できるため、10年以上使い続けるものと思えば、高くないのではないでしょうか。
30万円以上のバイオリンであれば、一生使い続けられるでしょう。音色も美しく、演奏会で弾く際も堂々と音を奏でられます。中には「あえて高いものを買うことで、練習を辞めないようにする」という人もいます。
初心者におすすめのバイオリン5選
バイオリンは他の楽器と比べてたくさんの種類があるため「どのメーカーやモデルがいいか分からない」と悩んでしまいますよね。
初心者は、オーソドックスなバイオリンを選ぶと良いでしょう。おすすめのメーカーやモデルを5つ紹介するので、ぜひ購入の際は参考にしてみてください。
①ヤマハ/Braviol ブラビオール バイオリンセット V10SG
「Braviol ブラビオール バイオリンセット V10SG」は熟練の職人の手作りです。メーカー独自のオイルニスで艷やかな外観とレスポンスの良さや心地良い音の響きを実現しています。
ドミナント製の弦やウィットナー製のアジャスターなど、細かい部品にまでこだわっており使いやすさは抜群。ケースや弓、松脂がセットになっているため、初心者にも使いやすいモデルと言えるでしょう。
②スズキ アウトフィット バイオリン No.230 4/4
「アウトフィット バイオリン No.230 4/4」は、素材と演奏のしやすさにこだわって作られており、見た目だけではなく音色も安定しているモデルです。
板が厚めなため耐久性がある点もポイント。初心者も安心して練習に打ち込めるでしょう。
③マックコーポレーション/Nicolo Santi NSN60S バイオリン 初心者セット マイスター茂木監修
「Nicolo Santi NSN60S」は弦楽器マイスターの茂木顕さん監修のモデル。初心者でも本格的なバイオリンでの演奏が叶います。
スチール弦ではなくナイロン弦が使われているため、やわらかな響きがポイント。
ケースや肩当てが付属しておりチューニングはアジャスターで調整できる点もおすすめです。
④マックコーポレーション/カルロジョルダーノ バイオリンアウトフィット VS-1 ブラック 4/4 単品
マックコーポレーションのオリジナルブランド「カルロジョルダーノ」のモデル。
サイズは4/4で専用のケースが付属しています。
明るい音色と豊かな音量が特徴で、初心者でも演奏しやすいでしょう。
⑤Eastar/EVA-2 バイオリン 指板マーク 初心者セット
「EVA-2 バイオリン」は、ポジションマークが付いているため、初心者でも練習しやすいモデルと言えるでしょう。
バイオリン、弓、ロジン、肩当て、バイオリンパレット、弦がセットになっており、必要な道具が一通り揃っています。
バイオリンの練習方法4選
初心者におすすめのバイオリン練習方法を紹介します。
楽器を演奏する上で邪魔になるのが「悪い癖」のため、初心者は正しいフォームで丁寧に練習することを心がけましょう。
練習を積み重ねていけば、豊かな旋律を奏でられるようになりますよ。
①弓の基礎練習
美しい音色を奏でるためには、弓の練習は欠かせません。
右手と左手を同時に練習するのは難しいため、まずは弓の練習を徹底的におこないましょう。
弓の全てを使う「全弓練習」がありますが、最初は難しいかもしれません。始めは弓を弓元・弓中・弓先の3つに分けて1つずつ弾いてみましょう。できるようになったら、全てのパーツを繫げて滑らかに弾けるように練習してみてください。
最初は難しいかもしれませんが、コツを掴めば美しい響きが出せるようになります。いつでもすぐに美しい響きが奏でられるまで、何度も練習しましょう。
始めは弓にどのくらいの圧力をかければ良いか分からないかもしれません。多くの人は圧力を小さくしてしまい、カサカサと拍子抜けしてしまう音を出してしまいます。
しっかりと弓の圧力をかければ、いい音が出るため、ためらわずに思い切り弾きましょう。
②左手の基礎練習
旋律を奏でるためには、左手をスムーズに動かさなければなりません。そのため、左手の指がスムーズに動くような練習をおこないましょう。右手の指を鍛えるためには、次の練習法が効果的です。
- 指板の上に人差し指から小指まで4本の指を置いて弦をしっかり押さえる
- すばやく人差し指だけ離す(他の指が動かないように気を付ける)
- すばやく人差し指を戻す
- 中指・薬指・小指も同じようにおこなう(薬指のときは小指が離れても良い)
この動作を繰り返すと、指が柔軟に動くようになります。基礎練習をしっかりおこなっていれば、難しい曲でも短い練習時間でマスターできるようになりますよ。
③楽曲練習
ある程度基礎練習に慣れてきたら、楽曲練習に取り組むのも良いでしょう。簡単な曲でも弾けるようになると、達成感を味わえます。
基礎練習はとても大切ですが、退屈になってしまいがちなため、楽曲練習を取り入れることでメリハリのついた練習ができますよ。
基礎練習と同様、楽曲練習も以下のポイントに注意しておこないましょう。
- 正しいフォーム
- 正しいテンポ
- 綺麗な音色
始めは難しいかもしれませんが、この苦労が中級者・上級者となったときにあなたの味方をしてくれるでしょう。
④鏡を見て練習をする
バイオリンに限らず楽器を演奏する際に、上達を邪魔してしまうのが「悪い癖」です。演奏するときに悪い癖が一度ついてしまうと直すのは大変なため、鏡を見ながら練習しましょう。
鏡を見ながら練習することで「正しい姿勢で演奏できているか」「正しい手の形がとれているか」などを確かめられます。
初心者におすすめのバイオリン練習曲3選
初心者は簡単で弾きやすい曲の練習がおすすめです。比較的短い期間で弾きこなせるようになるため、達成感が味わえ自信をつけられます。
今回は、初心者におすすめのバイオリン練習曲を3つ紹介します。
①「きらきら星」
誰もが一度は口ずさんだことのある童謡でしょう。きらきら星に限らず「ちょうちょ」などの童謡は初心者でも弾きやすいものばかりです。
「きらきら星」であれば1〜2週間程度で弾けるようになるでしょう。
②「G線上のアリア」
バッハの作った管弦楽組曲をもとにアウグスト・ウィルヘルミが編曲した曲です。ドラマの優雅なシーンなどで使われることが多いため、どこかで耳にしたことがあるかもしれません。
テンポがとてもゆっくりで、初心者に優しい1曲です。
③「ユーモレスク」
チェコ出身の作曲家、ドヴォルザークが作った1曲。原曲はとても難易度の高い曲ですが、「スズキ・メソード教本」で初心者が弾きやすいように編曲されました。
「G戦場のアリア」と同様にとても有名な曲であるため、どこかで聴いたことがあるかもしれません。軽快で弾いていて楽しい1曲です。
良い音を出すためのコツ
バイオリンで美しい音色を奏でるには、技術が必要です。
初心者はどうしても金属が擦れるような「キーッ」という音が鳴ってしまいます。まずは、一音一音確実に美しい音色を出せるように練習しましょう。
美しい音色を奏でるには、大きな音を出せる環境も大切です。「自宅で大きな音を鳴らすのは気が引ける…」という人も多いでしょう。
しかし、普段の練習で大きな音を鳴らさないように遠慮して弾いていると変な癖が身につき、大きな音を思い切り鳴らしてもいい環境でも、綺麗な音が出せなくなる可能性があります。
椿音楽教室なら、プロの講師の指導の元、思う存分大きな音で演奏できるため、正しい弾き方が身につき、上達も早くなるかもしれません。
プロのバイオリニストも始めは初心者だった
今は世界で活躍するバイオリニストも、最初は初心者でした。プロとあなたの違いは、いつからバイオリンを始めたのかという時期の違いだけです。
大人になって楽器を始めると「弾けない自分」にばかり目がいき、諦めてしまいそうになりがちです。しかし、どんな難しい曲でも練習を積み重ねれば弾けるようになります。
1年で10曲以上のマスターも可能なため、バイオリン生活を楽しみながら上達していきましょう。
椿音楽教室では60分の無料体験レッスンもおこなっているため、気になる方はお気軽にお問い合わせください。
- バイオリンはどのように練習したら良いですか?
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初めから1曲弾こうとするのではなく、段階に合わせて練習をしてみましょう。たとえば、「右手の基礎練習」「左手の基礎練習」「楽曲練習」「鏡を見ながら姿勢を確認」など必要な部分を細分化してみるのがおすすめです。
- バイオリンはどのように選べば良いですか?
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まったくの初心者であれば、専門店での購入がおすすめです。バイオリンにも様々なメーカーがありますが、できるだけ有名なメーカーを選びましょう。また、弓やチューナーなどセットで販売されているものもおすすめです。
- バイオリン初心者におすすめな練習曲はなんですか?
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知っている曲や弾きたい曲から選ぶとモチベーションも高く保ちやすいですが、次の3曲もおすすめです。
・きらきら星
・G線上のアリア
・ユーモレスク
【小柳悠先生監修コメント】
バイオリンという楽器に〝何となく難しそう〟というイメージをもっている方が多いと思います。ですが、コツコツ練習を続けば必ず成果が出てきて、自分で〝音をつくる〟楽しさを感じることができます♪ 少しでも興味がある方は是非トライしてみてください!
この記事を監修した講師
小柳悠
楽器
バイオリン