更新日:2023.06.02
【ギター初心者入門】選び方や上手くなるためのコツを紹介
多くの種類がある楽器の中でも、ギターは演奏しやすく、誰でも始めやすい楽器です。最近では、弾き語りをするアーティストも多いので、ギターをよく目にしたり、実際にギターに興味を持っている人も多いのではないでしょうか。
大人になってからギターを始める方は、どんなギターを選べばよいのか、どうやったら上手く弾けるようになるのか不安に思う方は少なくありません。
大人になってからでも正しく練習をすれば、ギターは誰でも上達できます。本稿では、初心者向けギターの選び方や上手くなるためのコツについて解説します。
目次
大人になってからでもギターは弾けるようになる!
大人になってからギターを始めて、果たして上手くなるのだろうかと不安に思う方もいるかもしれません。
大人になってからでもギターは十分上手になります。もちろん子どものころからギターを始めた方のなかには、かなり上達する方も多くいます。
しかし大人の場合、一般的に子どもよりも辛抱強く粘り強くギターを学べます。さらに練習できる時間が限られているぶん、短時間で集中して学ぼうとするので上達が早くなるのです。
加えて大人は自分の好きなギターを購入できるので、ギターを学ぶモチベーションも高いといえるでしょう。
ギターを弾く前に知っておくべき必要な知識
ギターを弾くためにはいくらか必要な知識を身につけている必要があります。では基礎的な知識を3つ紹介します。
1. ギターではTAB譜が重要
楽譜が読めなければギターが上達しないと不安に感じる方は少なくありません。
もちろん楽譜が読めるに越したことはありませんが、基本的にギターを演奏する際には「TAB(タブ)譜」と呼ばれる簡易的な楽譜が使用されています。TAB譜には、ギターのどの弦を押さえて演奏するのかが表記されています。
そのため、楽譜が読めなくてもギターを弾くことはできますよ。
楽譜の読み方を覚える前に、TAB譜を読めるようにしておくのがおすすめです。ある程度上達してくると楽譜が読めたほうが演奏を楽しめるので、ギターの演奏に慣れてきたら楽譜の読み方を勉強しておくとよいでしょう。
2. チューニングが必要
ギターを弾く前に必ず行うのが「チューニング」です。これはギターの各弦を正しい音に整えることです。
チューニングを行わないと正しい音が出ないので、練習をしても意味がありません。
チューニングは後述するチューナーを使って音を合わせます。どんなギターでもチューニングが必要となるので、最初にチューニングの方法も覚えましょう。
3. 不器用な方でも練習次第で上達する
自分は不器用だからギターは無理と考えている方も少なくありませんが、練習次第で誰でも上達することは可能です。
とくに4本の指で弦を抑えることに難しさを感じることが多いですが、指の位置や手首の角度などを調節しながら練習することで上手にギターを弾けるようになります。
まずはコツコツと練習を積むことが大切です。
ギターの種類は大きくわけて2種類
ギターには大きくわけて2種類あります。ではそれぞれのギターの特徴について見ていきましょう。
1. アコースティックギター
アコースティックギターとは、電気を使わずボディに音を反響させて演奏するギターのことです。
アコースティックギターは、ポップスやクラシックなど幅広いジャンルで用いられ、弾き語りなどに適しています。ナチュラルで温かみのあるサウンドが特徴です。
アコースティックギターはさらに細分化することができ、
- スチール弦を用いるフォークギター
- ナイロン弦を用いるクラシックギター
- ボディがやや大きいウエスタンギター
などがあります。
2. エレキギター
エレキギターは、弦の振動を電気信号に変換するアンプを使って、音を増幅させるのが特徴です。アコースティックギターに比べて、厚みのある豊かなサウンドが魅力的ですよ。
ロックやジャズ、 ヘヴィメタルなどでよく用いられるタイプで、ほかの楽器とセッションしても音がかき消されない存在感があります。
同じギターでも音色を変えることができるため、曲に合わせてさまざまなタイプの音が楽しめるでしょう。
初心者の方におすすめのギターと選び方のコツ
初心者の方であればどんなギターを選べばよいのか迷ってしまうかもしれません。 では初心者の方におすすめのギターと選び方のコツについて解説します。
弾き語りをしたいならアコースティックギター
アコースティックギターは誰かとセッションするのではなく、一人で演奏することを想定したギターです。「定番のギターを弾けるようになりたい」「ソロでギターを楽しみたい」「弾き語りをしたい」という方はアコースティックギターがおすすめです。
スチール弦のフォークギターを使って弾き語りをすれば、Jポップなどを楽しく歌うことができるでしょう。 ジャズ系の音楽を弾きたい場合にも、アコースティックギターが適しています。
バンドで演奏するならエレキギター
「今後、バンドを組んで演奏したい」「ロックやヘヴィメタルのジャンルに挑戦したい」という方はエレキギターを選べば間違いありません。
エレキギターは種類も多く、価格帯も広いのでたくさんの選択肢の中からお気に入りのギターを見つけられるでしょう。
ギターを購入するときは楽器店で購入するのがオススメ
楽器は安いものではないので、気軽に購入できないのがネックですよね。
中古で購入すれば価格を抑えられるため、ギターを購入するハードルを下げることができますが、初心者の方は新品を買うのがおすすめです。
その理由について詳しく解説します。
楽器店で購入するメリット
楽器店は新品のギターを買えるだけではありません。他にも下記のようなメリットがあります。
- 店員さんからの選ぶ際のアドバイスがもらえる
- 試奏をして音色や弾きやすさを確かめられる
- 多くの種類の中からベストなものを選択できる
ギターはひとつひとつ特徴が異なるので、初心者の方はどのギターが自分に合っているか選ぶのは難しいですよね。楽器店では楽器に精通した店員さんに相談しながら購入することができるので、後悔のない楽器選びができますよ。
また、楽器店は試しに演奏をしてみたり、実際に楽器に触ってみたりして重さや持ちやすさ、音色などを確認できます。自分が一番演奏しやすいギターを選ぶことができます。
中古のギターを買わない方がいい理由
中古のギターを購入しない方がいい理由は下記のとおりです。
- 選択肢が少ない
- 実際に目で見て選ぶことができない
- 楽器の微調整をしてくれないことが多い
- 故障したら修理費が高くなる
通販やネットオークション、フリマアプリなどはギターを写真で判断するしかなく、実際の音色やネックの太さ、重さ、フィット感などを確かめることができません。
届いたら写真と異なるものだったというトラブルも起こり得るでしょう。
相棒となる楽器は納得感を持って選ぶのがおすすめです。多少高くても新品のギターを買い、愛着が持てるギターを選びましょう。
ギターの基本構成
ギターにはいくつかの部品があり、その名称について知ることも初心者の方にとっては重要です。 ではギターの基本構成について見ていきましょう。
1. 弦
ギターでもっとも重要といえるのが「弦」です。 弦を指やピックで弾くことで音が発生し、ボディやアンプによってその音が増幅されます。
音を鳴らすためには欠かせない部品です。
2. ナットとサドル
弦を固定するのに用いられているのがナットとサドルです。 弦が乗っている端に設置されている板状の部品で、弦の振動幅や音色を決める重要なパーツです。
3. ペグとブリッジ
弦をしっかりと張るために必要なパーツがペグとブリッジです。ブリッジは弦をしっかり固定し、ペグを回して弦の張り具合を調整します。 これにより各弦の高さを変え、正しい音にチューニングすることができます。
4. フレットとネック
ギターのネックはギターの本体から出ている細長い部分で、ネックに一定間隔で縦に取り付けられているのがフレットです。 フレットの間の弦を指で押さえることにより、正確な音を出したり和音を出したりすることができます。
ギターを弾く前に準備しておきたいアイテム3選
ギターを弾く際には、ギター以外にも準備しておきたいアイテムがあります。 ではそのいくつかを見ていきましょう。
1. チューナー
正確な音を出すために必要なのがチューナーです。 ギターの6弦にはそれぞれ定められた音があるので、チューナーで正確にチューニングしましょう。
チューナーにはギターのネックに挟むクリップ型、コードと繋いで使うフットスイッチ型があります。
また、最近ではスマホのアプリでもチューニングができます。外部の音を拾いやすいので、周りに演奏している人がいる環境で使うには向いていませんが、静かな場所で練習できる場合はアプリでも十分でしょう。
2. ピック
ギターの弦を弾くのに用いるのがピックです。
早いフレーズの楽曲を演奏する時に使うのが向いており、指で弾く時よりも大きな音が出せますよ。爪が傷ついたり、欠けたりするのを防ぐこともできます。
ピックにはいろいろな厚さや硬さ、色、素材があるので、気に入ったものを選びましょう。
3. ストラップ
ギターを肩から掛けて引くのに必要なアイテムです。
ストラップは立って演奏をする場合や、ギターを身体に引き寄せ、安定して演奏したい場合に活躍します。ギターの弾き始めはフォームが安定しない場合が多いので、持っておくと便利なアイテムです。
種類、デザインが豊富なので、きっと自分のお気に入りのストラップを見つけられるでしょう。
ギターを上達させるためのポイント5つ
初心者の方におすすめのギター練習方法について解説します。
毎日練習する
ギターを上達させたいなら、毎日練習しましょう。1日15分だけでもいいので、ギターを触る時間を作るだけで上達が早くなりますよ。
毎日練習するのが大変という人は、休みの日に頭を使うテクニックやコードを学び、仕事や学校のある日は休みの日に学習したことを反復練習するという方法がよいでしょう。
目標を持って練習する
毎日目標を設定した上で練習することで、モチベーション高く練習に取り組むことができます。
はじめは小さな目標を設定するのがポイント。
弦を抑えて音を出す、雑音が鳴らないように抑え方を工夫する、簡単な音階ができるようになるなど、初めはこれらができるだけでも大きな進歩なので、小さな達成感を味わいながら理想に向かってコツコツ練習をしていきましょう。
教則本を活用する
教則本を活用するのも上達への近道です。
教則本ではギターの基本はもちろん、演奏しやすいフレーズやコードなどが段階的に学べるようになっています。自己流で練習を進める前に、教則本で知識をつけておくのもよいでしょう。
教則本は本屋や楽器店に売っているので、ギターを購入する際に店員さんにおすすめを聞いてみてくださいね。
正しい姿勢で演奏できているか確認する
ギターを演奏している時の姿勢が正しいかどうかを確認してみましょう。姿勢一つで演奏のパフォーマンスやギターの上達度は大きく変わってきますよ。
初心者の方はいきなり立って演奏するのではなく、慣れるまでは椅子に座りながら演奏をするのがオススメです。
正しい姿勢で演奏するためには下記のポイントを意識してみてくださいね。
- 猫背にならず背筋はまっすぐ伸びている
- 太ももの位置にギターの窪みを乗せ、体の近くに引き寄せる
- 両足を地面につけ、重心が体の中央に持ってくる
- アゴが前に出ていない
プロに教えてもらう
上達スピードを上げたいという人はプロに教えてもらうのもオススメです。
自分ではうまく弾けていると思っていてもプロの目線から見ると弾き方が間違っていたり、雑音が混じっていたりすることはよくあります。
音楽レッスンに通って、自分の演奏を客観的な目線から評価してもらい、独学では気付けなかった改善点を見つけてもらいましょう。
椿音楽教室ではプロの講師が、場所や時間を選ばずレッスンをしてくれます。ギターの基礎やどの曲でも汎用的に使えるフレーズなど、習熟度に合わせたアドバイスをもらえますよ。
60分の無料レッスンでギターの基礎を教えてもらいながら、レッスンがどういうものなのかを体験してみるのもおすすめです。
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初心者の方におすすめの曲
ギター初心者の方は比較的簡単に弾ける曲を選んで練習するのが上達への近道です。 何といっても1番よいのは自分の好きな曲です。
モチベーションを保つために、自分の好きな曲を練習しましょう。 しかし自分の好きな曲があまりにも難しい場合には、曲調がゆっくりのバラードやコードが簡単な曲、繰り返しの多い曲のほうが習得しやすいかもしれません。
練習次第で誰でもギターは上達する!
ギターは大人になってからでも十分上達する可能性があります。 モチベーションを維持するために、お気に入りのギターを購入して、自分が気に入ったチューナーやストラップを選び、好きな曲で練習しましょう。 モチベーションを維持して練習を続ければ、きっと納得できる結果が出るはずです。
- ギターはどのように選べば良いですか?
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ギターにはアコースティックギターとエレキギターがありますが、弾き語りやジャズ系の音楽を演奏したいのであればアコースティックギター、バンドで演奏したいのであればエレキギターがおすすめです。好きなアーティストが使用しているギターがわかれば、それに合わせて選ぶのも良いでしょう。
- ギターを購入しようと思うのですが、何を準備すればいいですか?
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ギターは自分でチューニングをして正しい音に合わせる必要があるので、チューナーはギターと一緒に購入するのが良いでしょう。また、ピックやストラップなども揃えておくと良いかもしれません。
- ギターの練習で大切なことはなんですか?
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可能な限り毎日ギターの練習を続けることです。一度ギターを弾かなくなるとモチベーションも下がってしまいますし、想像以上に技術も落ちます。はじめのうちは意識的にギターを触るようにしましょう。
【和田宏之先生監修コメント】 ギターは右利きの場合、左指で弦をおさえ、右指もしくはピックで弾いて奏でます。毎日少しずつでも触る事で左指と右指が調和し、美しいハーモニーを出せるようになります。講師や教則本にできるのはアドバイスのみ。本当に上手くなる最大の秘訣は「継続は力なり」です。 頑張ってください!
この記事を監修した講師
和田宏之
楽器
アコースティックギター、エレキギター、ウクレレ