更新日:2024.11.19
【ピアノ初心者向け】大人になってからでも上手くなる?始める前に抑えておきたいポイントを解説!

「ピアノを習いたいけど、大人でもできる?」「少しでも早く上達したい」「初心者でも演奏できる曲が知りたい」
このようなお悩みをお持ちではないでしょうか?
大人でも練習を続ければ、ピアノを弾きこなせるようになります。実際、演奏会に出演する人も多いです。
この記事では、以下の内容について解説します。
- 大人になってからピアノを始めるメリット
- ピアノの種類
- ピアノ初心者が注意すべきポイント
- ピアノ選びのコツ
- ピアノが上達する練習方法
- 初心者におすすめの練習曲
- オンラインレッスンのメリット・デメリット
- ピアノを長く使うための注意点
この記事を読めば、大人でも効率よくピアノの練習ができ、早く演奏できるようになります。ぜひ最後までお読みください。
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目次
ピアノは大人になってから始めても大丈夫?
ピアノは大人になってからでも、ある程度は弾けるようになります。
プロレベルまで到達するのは、非常に難しいです。しかし「自分の好きな曲を弾きたい」「発表会で演奏したい」などの目標を達成するのは可能です。
実際に還暦を過ぎてからピアノを始めて、ステージで演奏をするほどの実力を身につけている人もいます。習得する期間には個人差がありますが、努力次第でピアノは弾けるようになります。
大人になってからピアノを始めるメリット3選
大人になってからピアノを始めるメリットは、下記の3点です。
- 脳の老化防止になる
- 記憶力が向上する
- リラックスできる
1つずつ解説します。
1. 脳の老化防止になる
ピアノは左右の手が違う動き方をし、足も使うため、脳が活性化されます。
体力や視力などは年齢とともに衰えますが、脳は違います。しっかりと意識して使えば使うほど活性化され、老化防止につながります。
ピアノは一度にたくさんの動作をするため、脳の老化防止に有効です。
2. 記憶力が向上する
ピアノは、記憶力向上にも効果的です。
ピアノは、記憶力を司る脳の「海馬」を発達させます。記憶力が発達すると、認知症予防などにも有効です。
ピアノを演奏するときは、暗譜をして音の強弱などの表現に注力すると、さらに効果がアップします。
3. リラックスできる
ピアノにはリラックス効果もあります。
ピアノを弾くと、脳内にドーパミンというホルモンが分泌されます。ドーパミンは
- 快感
- 幸福感
- 意欲
など感じるため、体全体がリラックスできるのです。
ちなみにドーパミンは、イヤイヤ弾いているときには分泌されません。やらされているのではなく、自ら楽しんで演奏するのが大切です。
ピアノの種類
ピアノの歴史は古く、300年以上前にさかのぼります。
長い歴史の中でたくさんの人に愛されてきたため、時代の変化とともにピアノにもさまざまな種類が生まれました。
- 現在使われている主なピアノは、下記の4種類です。グランドピアノ
- アップライトピアノ
- 電子ピアノ
- キーボード
1つずつ特徴を解説します。
1. グランドピアノ
グランドピアノは、コンサートホールや広告などでよく見かけるタイプです。ピアノといえば、グランドピアノをイメージする人も多いでしょう。
グランドピアノは鍵盤を押すとハンマーが動き、それにともない響板が空気を振動させ、音を鳴らす仕組みです。
グランドピアノ特有の「屋根」と呼ばれる部品は、音を反響させる役割を持っています。グランドピアノは、大きな会場で演奏するのに適しています。価格は平均100万〜300万円程度です。
2. アップライトピアノ
アップライトピアノは、グランドピアノよりもコンパクトですが、音を鳴らす仕組みは同じです。そのため、場所を取らずにピアノの豊かな音色が出せます。
日本の住宅は狭いため、アップライトピアノが普及しました。
価格は35万〜150万円程度です。
3. 電子ピアノ
電子ピアノは、グランドピアノやアップライトピアノの音を再現するためにつくられました。鍵盤を押すとハンマーが動いて弦を叩く点は、グランドピアノやアップライトピアノと同様です。
電子ピアノは、そこから弦を叩いた音が電子信号に変わり、アンプによって音が増幅するのが特徴です。電子ピアノはアップライトピアノよりコンパクトな場合が多いため、置き場所にも困りません。
さらに近年の電子ピアノは、タッチの感覚や音の繊細さもグランドピアノやアップライトピアノに劣らないレベルまで進化しています。
価格は5万〜15万円程度で手が届きやすい金額です。
4. キーボード
キーボードは、電子ピアノと同様にデジタルで音を出します。そのため「キーボードと電子ピアノの違いがわからない」という人も多いはずです。
電子ピアノは、グランドピアノやアップライトピアノの音を本格的に再現するのが目的です。一方キーボードは、手軽に鍵盤楽器を楽しむために作られました。
キーボードにはハンマーがなく、鍵盤を押すとそのまま電子信号になり音が鳴ります。そのため、繊細な音の表現はできません。また、キーボードには61鍵しかないものが多く、オクターブが多い曲を弾くのは難しいです。価格は1万円〜5万円程度とリーズナブルです。
キーボードは、手軽に楽しみたい場合は重宝しますが、鍵盤をタッチする感覚が身につかず、繊細な表現もできません。そのため、本格的にピアノを演奏したい人には不向きです。
ピアノ初心者が注意すべき3つのポイントピアノ初心者が注意すべきポイントは、下記の3選です。
- 楽譜を正しく理解する
- 指の動かし方を練習する
- 初心者向けの曲を練習する
ぜひ参考にしてください。
1. 楽譜を正しく理解する
ピアノを演奏するときは、楽譜をしっかりと読むのが大切です。
楽譜には、曲を弾くために必要な情報が書かれています。初心者のうちに楽譜を読むクセをつけておかないと、難しい曲になったときに苦労する可能性があります。
初心者で簡単な曲を練習しているうちに、楽譜を正しく理解できるようにしておきましょう。楽譜を読んで分からない記号や音は、調べれば問題ありません。だんだんと調べなくても分かるようになります。
2. 指の動かし方を練習する
ピアノを演奏する際は、左右の指がそれぞれ違う動き方をします。指の動かし方は初心者には難しく感じるため、つまづきやすいポイントです。
最初は片手ずつ練習するだけでも良いので、指を正しく動かすのを意識して練習しましょう。
指の動かし方は、指番号を確認して練習するのがおすすめです。
3. 初心者向けの曲を練習する
初心者は、簡単な曲から練習するのがポイントです。
自分の好きな曲のほうがモチベーションが上がる人もいるでしょう。しかし難しくて途中で挫折する可能性があります。英語の勉強でも、最初はABCから習いますよね。
ピアノも同様で、長く楽しく続けるためには、簡単な曲から練習するのがおすすめです。
ピアノ選びの3つのコツ
ピアノの選び方のコツは、下記の3つです。
- ピアノを弾く目的に合わせて選ぶ
- ピアノを弾く環境を考慮する
- ピアノの予算を決めておく
1. ピアノを弾く目的に合わせて選ぶ
自分がピアノを弾く目的に合ったモデルを選びましょう。
- どんな曲を弾きたいのか
- ステージで演奏してみたいのか
- どのレベルまで到達したいのか
人それぞれ、ピアノを弾く目的は違います。たとえば「アニメソングやポップスの曲を弾きこなせるようになりたい」「表現力はある程度でいい」という場合は、キーボードで十分です。「クラシックが弾きたい」「繊細なメロディーを再現したい」のであれば、アップライトピアノが向いています。
自分の目的に合わせて、ピアノを選んでみてください。
2. ピアノを弾く環境を考慮する
普段ピアノを練習する環境によって、最適な種類は変わります。
広いスペースを確保できるのであれば、グランドピアノでも良いでしょう。しかしグランドピアノが置けるようなスペースがなければ、アップライトピアノか電子ピアノがおすすめです。
大きな音を鳴らせる環境であれば、グランドピアノやアップライトピアノで練習したほうが、演奏会で違和感なく弾けます。
- とはいえ、日本の住宅は大きな音を鳴らせない場合が多いです。防音対策を施して、昼間のみアップライトピアノで練習する
- 電子ピアノにヘッドホンをつけて練習する
などの工夫をおこない、近隣に迷惑をかけないようにしましょう。
3. ピアノの予算を決めておく
ピアノは、数万円のものから数百万円のものまであり、どれくらいの価格のモデルを買えばいいのか迷ってしまう人もいるはずです。
一概に「初心者は〇〇万円のものがいい」とは言えません。人によって、ピアノを弾く目的も環境も異なるからです。
ピアノは種類によって価格が大きく異なるため自分にはどのタイプが合っているかで予算を決めるのがおすすめです。
ピアノは、一生モノの買い物と言っても過言ではありません。そのため、カワイやヤマハなどの信頼できる楽器メーカーや専門店での購入がおすすめです。
ピアノが上達する練習方法5選
ピアノが上達する練習方法は、下記の5つです。
- ピアノの旋律を口ずさむ
- 片手ずつ練習する
- 苦手な部分を何度も練習する
- 自分の演奏を録音してお手本と聴き比べる
- 音を鳴らさずにできる指の練習をする
1つずつポイントを解説します。
1. ピアノの旋律を口ずさむ
ピアノの旋律を口ずさむことから始めましょう。多くの楽器演奏者が「曲を弾きこなすには、聴き込むことが大切」と言っています。
何度もお手本の曲を聴いて旋律を口ずさめるようになれば、自然と演奏できるようになります。
2. 片手ずつ練習する
いきなり両手で練習するのではなく、片手ずつおこないましょう。
最初はメトロノームでテンポを測り、正確に演奏できるまで練習するのがおすすめです。右手も左手も滑らかに弾けるようになったら、両手で演奏してみてください。
3. 苦手な部分を何度も練習する
苦手な部分は避けてしまいがちですが、何度も練習すると上達が早くなります。苦手な部分を克服すると、どんな曲でも応用できるからです。片手ずつ練習したり遅いテンポで練習したりすると、指がスムーズに動くようになります。諦めずに練習すれば、将来難しい曲も演奏が可能です。
4. 自分の演奏を録音してお手本と聴き比べる
自分の演奏を録音するのも効果的です。
お手本と聴き比べると自分の演奏のいいところや悪いところがわかります。いいところは大切にし、悪いところを改善すれば、さらなる上達が見込めます。
5. 音を鳴らさずにできる指の練習をする
グランドピアノやアップライトピアノは、夜に練習できない場合があります。練習をやめるのではなく、音なしでできる指のトレーニングをしましょう。
ピアノは指をかなり使うため、初心者は疲れる場合も多いです。指の持久力を鍛えるには「フィンガートレーナー」と呼ばれる器具がおすすめです。
トランペットピストンのような形をしており、押すと指の筋力が鍛えられます。トレーニングを続けると、鍵盤を長時間叩いても疲れにくくなるでしょう。
ピアノ初心者におすすめしたい練習曲4選
ピアノ初心者におすすめの曲は、下記の4つです。
- 「子どものためのアルバム」ギロック
- 「エリーゼのために」ベートーヴェン
- 「ありがとう」いきものがかり
- 「Let it go」アナと雪の女王
王道クラシックからポップスまであるため、好きな曲から練習してみてください。
1. 「子どものためのアルバム」ギロック
ギロックは、1900年代にアメリカで活躍した音楽教育家・作曲家です。
ギロックの曲集「子どものためのアルバム」には
- 美しい曲
- 異国情緒あふれる曲
- 踊りだしくなる曲
など、大人でも楽しめる曲がたくさん詰まっています。
1曲が短いため、簡単にマスターできる可能性が高い点がポイントです。
2. 「エリーゼのために」ベートーヴェン
「エリーゼのために」は、一度は耳にしたことのある人も多いはずです。電話の保留音などでよく使われています。
「エリーゼのために」は、ゆったりしたテンポで弾きやすい点が特徴です。さらに音域が広いため、鍵盤の感覚を掴む練習にもピッタリです。
3. 「ありがとう」いきものがかり
「ありがとう」は、いきものがかりのヒットソングです。
さまざまな人が曲をアレンジしており、初心者向けのものもたくさんあります。
聴き馴染みがある曲は練習もしやすいため、ぜひチャレンジしてみてください。
4. 「Let it go」アナと雪の女王
世界を熱狂させたディズニーの「アナと雪の女王」テーマソングの「Let it go」は、美しいメロディーでピアノの音色にマッチしています。
子どもに大人気の曲のため、初心者でも弾きやすいピアノアレンジがたくさんあります。
初心者におすすめのピアノの学び方
ピアノ初心者におすすめのピアノの学び方は、ピアノ教室に通うことです。大人向けのピアノ教室は月2回からレッスンが受講できることが多いです。月に2回であれば、仕事が忙しくても無理なく通えるでしょう。
ピアノ初心者が独学でピアノを学ぶと挫折してしまいがちです。弾けないことに対する嫌悪感や諦めの気持ちでいっぱいになることが挫折の原因です。しかし、そんな時に励ましてくれる講師がいると、めげずにがんばれるでしょう。
また、独学では自分の悪い癖に気づけないというデメリットもありす。悪い癖がついたら、中級者以上になった時に演奏でスランプを起こしてしまいがちです。ピアノ教室に通っていれば、先生から正しい弾き方を教えてもらえるため、正しいフォームを身につきます。余計な力が入ってしまうと腱鞘炎になっていまう恐れもあります。
ピアノはオンラインレッスンでも受けられる?
「ピアノ教室が自宅から遠い」「家庭の事情でレッスンに通えない」という人もいるでしょう。
ピアノ教室には、オンラインレッスンを実施しているところもあります。弾き方などのアドバイスは、オンラインレッスンでも十分可能です。
ピアノのオンラインレッスンのメリット
ピアノのオンラインレッスンには、以下の3つのメリットがあります。
- 自宅で受けられる
- 好きな講師が離れた地域にいてもレッスンを受けられる
自分のつまずいているところを指摘してもらえるオンラインレッスンは自宅で受講できるため、教室に通う時間がかかりません。そのため、浮いた時間を自主練習に当てられます。
また、「この講師に習いたい!」という場合もあるでしょう。オンラインなら、相手が離れた地域にいてもレッスンを受けられる点もメリットです。
ピアノのオンラインレッスンのデメリット
ピアノのオンラインレッスンには下記2つのデメリットもあります。
- 力の入れ方や姿勢が伝わりにくい
- 対面レッスンよりも伝わる情報が少ない
オンラインレッスンは対面に比べると、力の入れ方や姿勢に関するアドバイスが伝わりにくいです。
オンラインレッスンを受講する場合は、質問の仕方を工夫するなどの対策をしましょう。
ピアノを長く使うための2つの注意点
ピアノを長く使うための注意点は、下記の2点です。
- 室温と湿気に気を付ける
- 調律師に調律をしてもらう
ピアノは一度買えば長く使い続けられます。しかし良い音を維持するためには適切なメンテナンスが必要です。
メンテナンスを怠ると、音色が劣ってしまったり、演奏に支障をきたしたりする可能性があります。
室温と湿気に気を付ける
ピアノは木でできているため、気温や湿度の影響を大きく受けます。そのため、高温多湿や極度な乾燥は避けてください。
室温は20度前後で湿度は50%前後が適切です。神経質になる必要はありませんが、梅雨の時期や真夏日はクーラーを稼働させておくのがおすすめです。。
調律師に調律をしてもらう
ピアノは定期的に調律をする必要があります。ピアノは鍵盤を押すとハンマーが弦を叩く仕組みになっています。そのため、弦の張りが弱いと正確な音色が鳴りません。
弦は放っておくと緩んでしまうため、定期的に調律師にチェックしてもらいましょう。ピアノを買った専門店やピアノ教室の講師などに相談すれば、調律師を紹介してもらえます。
大人だからこそピアノを楽しめる
大人がピアノを始めると、脳の運動になり老化防止になります。音楽を始めるのに年齢は関係ありません。コツコツと練習を重ねて、好きな曲を弾きこなせるようになりましょう。
とは言え「1人で練習するのは不安」「仕事もあるし、なるべく短期間で上達したい」という人もいるのではないでしょうか。
このようなお悩みをお持ちの方は、音楽教室に通うのがおすすめです。椿音楽教室では、音大を卒業し現在もプロとして活躍中の講師陣が、あなたを徹底的にサポートします。
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- ピアノは大人から始めても上達できますか?
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もちろん上達できます。プロの世界で活躍している人たちのほどんどは幼少期からピアノを始めていますが、還暦を過ぎてからピアノを始めてステージで演奏するほどの実力を身に付けている人もいるので、まずははじめてみましょう!
- 初心者はどのようにピアノを学べば良いですか?
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まずはピアノ教室などに通い、上級者から直接教えてもらうことをおすすめします。独学であれば費用は最小限に抑えられますが、悪い癖が付いてしまったり、モチベーションが下がってしまうなどデメリットもあります。
- 初心者がピアノを上達するためにどのような練習をすれば良いですか?
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目的や熟練度にもよりますが、下記の練習方法を試してみると良いでしょう。
・ピアノの旋律を口ずさむ
・片手ずつ練習する
・苦手な部分を集中的に練習する
・自分の演奏を録音してお手本と聞き比べる
・音を鳴らさずにできる指の運動をする
【坂田糸保先生監修コメント】
大人になってからのピアノは難しいと感じる方も多いかもしれません。 ですが、正しい方法で練習を積めば必ず弾けるようになります。 そのためには独学ではなく直接講師から教わることをおすすめします。 少しずつピアノが弾けるようになってくると「もっと音楽的に弾けるようになりたい」や「この曲が弾けるようになりたい!」などと練習に前向きに取り組めるようになります。 とても充実した時間が味わえますので是非一緒に頑張りましょう♪
参考:ピアノの効果的な練習方法3選|大人も子供も関係なく、練習の仕方を見直せば上手くなる!▶大津市・高島市のピアノレッスン㈱トリイ<トリイ>
この記事を監修した講師

坂田糸保
楽器
ピアノ