更新日:2023.06.01
大人初心者におすすめの電子ピアノとは?選び方の基本も紹介!
生のピアノというのは、大きく重量もあり、初心者ではなかなか手の出しにくい楽器ですよね。そのため、初心者や自宅で練習しやすいピアノを求めている方には、電子ピアノがおすすめです。
しかし、電子ピアノと一言で言っても、メーカーや機種が多くあり、「何を選んだら良いのか分からない」という方も少なくないはずです。この記事では、そのような方向けに、おすすめの電子ピアノや電子ピアノの選び方を紹介しています。
目次
電子ピアノとは
電子ピアノとは、鍵盤を押すと既にスピーカーに内蔵された音源が出るようになっているピアノです。
また、電子ピアノの音源の中でも、録音した生のピアノの音を再生する「サンプリング音源」と、実際に演奏されているピアノの音を計測して、その音に近い音を出す「モデリング音源」の2種類があります。
電子ピアノを購入する際には、実際に双方の音源を聴き比べて、自分の好みにあった電子ピアノを選ぶと良いでしょう。
音を気にせず演奏できる
電子ピアノを選ぶ方が多い理由の1つに「音を気にせず演奏できる」ことがあります。
電子ピアノは、既に収録された音や機械的に決まった音がスピーカーから出ます。そのため、そのスピーカーの音量を調整できたり、ヘッドホンやイヤホンを繋いで演奏することもできます。
そのため、自宅で生のピアノを演奏するのは、近隣住宅への騒音が気になり、難しいという方でもピアノの演奏を楽しむことができます。
おすすめの電子ピアノの選び方
ピアノ初心者が電子ピアノを購入する際、どのように選べば良いのか分からないという方も多いでしょう。
そのため、以下では、初心者におすすめの電子ピアノの選び方を紹介していきます。
鍵盤のタッチ感で選ぶ
まずは、鍵盤のタッチ感で選ぶことをおすすめします。
電子ピアノの音を出すには、鍵盤を指で押す必要があります。その際に、鍵盤を押すタッチ感は機種やメーカーによって異なります。そのため、電子ピアノを選ぶ際には、鍵盤のタッチ感によって選ぶことが重要になります。
鍵盤のタッチ感が重い・軽いなど自分の好みにあわせて選んだり、音楽教室に通っているのであれば、教室で使用しているピアノのタッチ感に近い物を選ぶと良いでしょう。
また、生のピアノは鍵盤を押す力によって、音色が変わります。例えば、優しく鍵盤を押すと優しい音が出たり、力強く押すと力強い音色を出すこともできます。
アコースティックピアノは、ハンマーが弦を叩いて音が出るようになっていますが、弦を叩いた後、素早くハンマーが元の位置に戻り弦の振動を止めない仕組みになっています。これを『エスケープメント』と呼びますが、この仕組みによって連打や音を長くのばすことを可能にしています。 エスケープメントが起こる際、打鍵の途中で少し引っかかるような感覚になるのですが、そのエスケープメントの機能を搭載した電子ピアノでは、よりアコースティックに近い打鍵が可能になります。
また、指先の力を敏感にキャッチする感度の高いセンサーを持った電子ピアノは、柔らかい音や力強い音など、より繊細な音の表現ができます。
先述したように、電子ピアノは収録された音や機械的な音を出すため、この音色の表現力に劣ることもあります。しかし、電子ピアノの中でも、上位モデルであると生のピアノの演奏を忠実に再現するために、鍵盤を押す力によって音色を変えることのできる機種もあります。
生のピアノに近い演奏がしたかったり、予算に余裕のある場合には、このような上位モデルの購入を検討してみても良いでしょう。
音色で選ぶ
電子ピアノを選ぶ際には、音色で選ぶことも重要です。
先述したように、電子ピアノから出る音は収録された音や機械的に計算された音です。そのため、メーカーや機種によって、音色が異なります。
ピアノを始めたばかりの初心者のうちは、違いが分からないという方も多いです。しかし、好きな音色でないと、練習するモチベーションを高められないため、直感的に好きな音色の出る機種を選ぶと良いですよ。
価格で選ぶ
電子ピアノを選ぶ際には、価格で選ぶことも重要です。
電子ピアノの価格相場は、5万円~30万円と幅広くあります。それは、機種によって機能や音色、生のピアノをどれだけ再現できているかで価格に差が出るからです。
ピアノを始めたばかりの初心者であれば、5万円~10万円程度の電子ピアノを選んでも問題ないでしょう。逆に、あまりにも高すぎるモデルを買ってしまうと、そのモデルの良さを実感できないまま、価格に不満を抱いてしまうこともあります。
そのため、上位モデルを購入するのは、演奏に慣れてからという方も多いです。自分の目的や好みにあわせて、予算を設定して探すと良いでしょう。
電子ピアノ選びで失敗しないために
ピアノ初心者の場合には、音楽に関する知識やピアノに関する知識が乏しいために、電子ピアノ選びで後悔してしまう方も多くいます。
そのため、以下では、電子ピアノ選びで失敗しないために必要なことを紹介していきます。
鍵盤のタッチに違和感がある物は避ける
まずは、鍵盤のタッチに違和感がある物は避けましょう。
先述したように、電子ピアノは機種やメーカーによって、鍵盤のタッチ感が大きく異なります。それぞれのメーカーも、生のピアノと同じ素材で鍵盤を作成したりなどの工夫をしています。
生のピアノは、鍵盤を押すことで弦をハンマーが叩いて音が出ます。そのため、鍵盤を軽く押すだけでは、十分な音を出すことができません。しかし、電子ピアノの中には、簡素な作りで、鍵盤を軽く押すだけでも音の出る機種もあります。
音楽教室で生のピアノを使って練習していたり、発表会で生のピアノを演奏する際には、鍵盤の押す力にも注意しないと上手く演奏することができません。そのため、電子ピアノを選ぶ際には、生のピアノに近いタッチ感や自分の好きなタッチ感の電子ピアノを選ぶようにしましょう。
音の表現力のない物は避ける
電子ピアノを選ぶ際には、音の表現力のない物は避けることも重要です。
電子ピアノには、同時発音数という、鍵盤を叩いた際に出すことのできる音、余韻の数が機種によって決まっています。同時発音数が多くなればなるほど、自然で美しく表現力豊かな音を出すことができます。
同時発音数は、64音以上あるモデルを選ぶことをおすすめします。しかし、価格も高くなるため、自分の目的や予算にあわせて決めましょう。
ハーフペダルのある物が良い
電子ピアノを選ぶ際には、ハーフペダルの機能がある物を選ぶと良いです。
電子ピアノには、ペダルが付いていたり、後から付けることのできるモデルがあります。生のピアノの1番右についていて、鍵盤から手を離しても音をのばすことのできるペダルを『ダンパーペダル』と言いますが、ダンパーペダルも鍵盤のタッチと同じように、踏み方の強さを変えることで音のニュアンスや響きの重ね方を変えることができます。
半分だけペダルを踏むことをハーフペダルと言いますが、電子ピアノにもハーフペダルの機能がついたものもあり、そのようなモデルを選べばさらに表現の幅を広げることができます。
大人初心者におすすめの電子ピアノとは
電子ピアノの購入を検討している方は、おすすめの電子ピアノを知りたいという方も多いのではないでしょうか。
そのような方のために、以下では、大人の初心者におすすめの電子ピアノを紹介していきます。
カワイ/CN29
「カワイ/CN29」は、カワイがグランドピアノの音色や演奏感を忠実に再現した電子ピアノです。収録されているグランドピアノの音源も2種類あり、自分の好みにあわせて変えることができます。
さらに、操作のしやすい有機ELディスプレイや「Bluetooth機能」もあります。機能性や生のピアノに近いモデルを探している方におすすめです。
ヤマハ/YDP-164
「ヤマハ/YDP-164」は、グランドピアノの上位モデルである「CFX」を調律師が最良な状態にして、サンプリングした音源を採用している電子ピアノです。
力強くも美しい音色を奏でることができ、低音に響きがあるのが特徴的です。録音機能も付いているため、自分の演奏を後から聴き直すこともできますよ。
カシオ/PX-870
「カシオ/PX-870」は、ピアノメーカーとしても有名な「カシオ」の制作する電子ピアノです。豊かな音色で広がりのあるサウンドが特徴的です。
弾き方や音質の変化を制御しているため、ピアニッシモからフォルテまでの音色を生のピアノに近い再現度で演奏することができます。
コンパクトな卓上タイプもおすすめ
電子ピアノには持ち運びや演奏場所に困りにくい、コンパクトな卓上タイプもあります。上記の電子ピアノと比べて、クオリティーは劣る物も多いですが、自宅での練習用であれば十分であることもあります。
以下では、気軽に購入できるコンパクトな卓上タイプの電子ピアノを紹介していきます。
ヤマハ/P-125
「ヤマハ/P-125」は、コンパクトな卓上タイプでありながら、同時発音数192であったり、アコースティックピアノに近い鍵盤のタッチ感を再現した電子ピアノです。
楽器メーカーとして有名なヤマハが卓上タイプでありながら、生のピアノに近い演奏感や音色を追求したモデルです。
カシオ/Privia PX-S1100
「カシオ/Privia PX-S1100」は、生のピアノと同じ88鍵盤を搭載した卓上タイプの電子ピアノです。
コンパクトな作りであるため、持ち運びやすさに定評のあるモデルです。付属のアダプターを使用することで、スマホと「Bluetooth接続」できたり、専用のアプリで操作することもできます。
コルグ/DIGITAL PIANO B2N
「コルグ/DIGITAL PIANO B2N」は、低音域ほど重く、高音域ほど軽くなるアコースティックピアノのタッチ感を再現した電子ピアノです。
USBでスマホに接続することもできます。さらに、専用のアプリで音源を使用したり、制作したりと様々な機能を使うことができます。
電子ピアノを始めるなら教室に通おう
電子ピアノを始めるなら教室に通うことを検討しても良いでしょう。
独学でピアノの練習をする場合には、モチベーションを維持する工夫と正しい練習を継続することが大切です。しかし、ピアノ初心者の方は、正しい練習方法が分からず上手くいかないことも多いでしょう。
上手くいかない状態が続くと、電子ピアノを購入してもピアノの演奏が上達しないばかりか、途中で挫折してしまいます。
また、ピアノ教室に通う際には、椿音楽教室に通うことをおすすめします。椿音楽教室は、全国200箇所以上にある音楽スタジオでマンツーマンレッスンを受けることができます。そのため、仕事帰りに気軽に通うこともできますよ。
体験レッスンも開催しているので、ぜひ一度参加してみてください。
まとめ
この記事を読んで、電子ピアノの選び方は理解できたでしょう。
しかし、重要なのは演奏を楽しむことです。楽しみながら続けることができないと、上達。そのために、自分の好きな音色やタッチ感の電子ピアノを選ぶこともおすすめです。
自分のこだわりや好みが分からない方は、楽器店で店員さんに相談しながら選ぶと良いですよ。
この記事を監修した講師
天野初菜
楽器
ピアノ
【天野初菜先生監修コメント】
日々の練習を共にする楽器。せっかく始めるなら、好みや目的に合ったものを選びたいものですね。ぜひご自身にぴったりの1台を見つけて、音楽のある日常を楽しんでください!