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更新日:2024.11.15

ドラム初心者は何から始める?独学におすすめの練習曲も紹介

ドラム初心者は何から始める?独学におすすめの練習曲も紹介

存在感のあるサウンドで楽曲のリズムを生み出すドラムを叩けるようになりたいと、練習を始める方もいることでしょう。
ドラムを演奏する上で大切なのは、まずは正しいリズム感を身につけることです。

そこで本記事では、実際に叩く練習をする前の準備から、少し上級なテクニックの習得まで、ドラム初心者から上達を目指すための方法をご紹介します。

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ドラムの練習に準備しておきたい5つのアイテム

ドラムの練習に準備しておきたい5つのアイテム

ここではまず、本格的な練習に入る前に用意しておくべき道具や機材から見ていきます。

1.スティック

スティックにもさまざまな種類があり、それぞれで大きさ・太さ・素材などは違ってきます。
もちろん使い心地やサウンドも変わってくるので、まずは初心者向きのモデルを選ぶのがベストです。

ちなみにドラムを始めたてのうちからでも馴染みやすい定番品は、サイズが「5A」で、材質が「ヒッコリー」のものです。
分からなければお店の店員さんに聞いてみるのも良いでしょう。

2.ドラムセット

見た目で分かるとおり、ドラムは数種類の打楽器が組み合わさっています。
そのため演奏したい楽曲やプレイスタイルによって、セッティングは多種多様です。

中でもスタンダードなセットとしては、

  • ハイハット
  • スネア
  •  バスドラム
  • クラッシュシンバル(左右)
  • ライドシンバル
  •  フロアタム
  •  ロータム
  •  ハイタム

が揃っているものです。

しかし生ドラムは、防音設備がない限り、自宅での練習用として使うのは非常に難しいでしょう。
そこで使えるのが、ヘッドホンをつないで音が出せる電子ドラムです。

ただし実際のドラムとは叩く感覚や音の出方とは大きく異なるため、本格的な練習をするにはバンドのリハーサルなどができるスタジオを利用するのが無難でしょう。

3.キックペダル

演奏の重要なアクセントとなる、バスドラムを鳴らす道具がキックペダルです。
キックペダルもスティックと同様に、ものによって踏み心地は違うので、自分の専用品を用意しておくと良いでしょう。

キックの仕方も、サウンドに大きな影響を与えます。
練習のためにも、マイペダルを持っておくのがおすすめです。

4.練習パッド

ストロークやリズムの練習に適しているのが、音の鳴らない練習パッドです。
騒音や振動が発生する心配がなく、ドラムの叩き方を安定させるための練習には非常に役立ちます。

またバスドラムの代わりになるものもあり、キックを練習したい場合にも便利です。

5.メトロノーム

メトロノームは、より正確なリズム感覚を身につけるためにははずせません。最初のうちはきちんとリズムのコントロールができるよう、メトロノームを使って正しくテンポを取りながら練習するのがベストでしょう。

ドラムの楽譜で押さえたいポイント

ドラムの楽譜は、一般的な五線譜を使用して表記されます。しかし、ほかの楽器と異なりドラムには音階がないため、表記方法が特殊です。

ドラムでのみ使用される音符があったり、特殊な記号を用いたりするため、確認していきましょう。

ドラムの音符と位置

ドラムは「スネア・ドラム」「バス・ドラム」「ハイ・タム」「ロー・タム」「フロア・タム」の5つに分類されます。ドラムの楽譜は音符の位置によって、楽器の叩く種類を表します。音符の位置と楽器の種類は以下の通りです。

  • 第1間はバス・ドラム
  • 第2間はフロア・タム
  • 第3間はスネア・ドラム
  • 第4間はハイ・タム
  • 第4線はロー・タム

ドラム・セットの中で、高い音が出るものから上に表記すると覚えましょう。

一般的な楽譜は第3線を基準に、音符が下に位置する場合はぼうを上に書き、第3線より上に位置する場合はぼうを下に書きます。しかし、ドラムの楽譜ではバチで叩く場合は上にぼうを書き、足で演奏する場合は下にぼうを書くのが一般的です。

ドラムは太鼓やシンバルの種類に決まりはないため、オリジナルの音符が使用されることもあります。分からない音符があれば教室の講師に聞いたり、この記事を読み返したりしてみましょう。

シンバルの音符と位置

ドラム・セットのシンバルは「ハイハット・シンバル」「クラッシュ・シンバル」「ライド・シンバル」の3つに分類されます。シンバルの音符は第1間の上に表記し、音符のマルをバツで表記するのが一般的です。

ハイハット・シンバルはシンバルが2枚重なっており、左足を使いながら2枚の開き具合を調整する楽器です。ハイハットを閉じたクローズの状態は音符のマルをバツで表記し、開いたオープンの状態は上に丸を表記します。ハイハットが少し開いたハーフオープンの状態は、クローズの音符の上に半円形の記号を表記するのが一般的です。

クラッシュ・シンバルはハイハット・シンバルより高い位置にセットします。そのため、ハイハット・シンバルより上に記載し、アクセントマークをつけて楽譜に表記されることが多いです。このほかに、バツの箇所をひし形で囲む形や上部にCrushと表記する方法もあります。

ライド・シンバルもハイハット・シンバルより高い位置にセットされるため、高い位置に音符を記載します。しかし、ラッシュ・シンバルと異なりアクセントマークはつけないので注意しましょう。音符の上にRideと表記したり、ライド・シンバルの中央部分を叩くRide cupと表記することもあります。

練習を始める前に押さえておきたい3つのポイント

上達への近道は、まず正しい叩き方を体に覚えさせることです。
余計なクセをつけてしまうと成長の妨げにもなるので、まずは基本中の基本から習得しておきましょう。

1.スティックの扱い方

ドラムは指や腕ではなく、手首で叩きます。
そこで上手く手首を動かせるよう、スティックは人差し指と親指で持ち、あとの指は添えておくのが正しい握り方です。

そしてドラムと手の甲は平行の向きで、常に同じ位置から叩くことで音が安定します。

2.座る姿勢

ドラムは手だけでなく、足も使う楽器です。
そのため座る姿勢も、演奏における大切なポイントです。

まずは、椅子の前半分を目安に座ります。
そして高さは、座った状態でつま先を立て、床に対して太ももが平行になるのがベストです。

3.キックペダルのフォーム

ペダルの踏み方もドラム演奏には重要で、キックの方法も実はいくつかの種類があります。
基本として習得したいのは、かかとを浮かせて母指球で踏む「ヒールアップ」と、踵までフットペダルにつけて踏む「ヒールダウン」の2種類です。

どちらもできるようにしておくと、バスドラムのコントロールが柔軟にできます。

脱初心者に向けた基礎練習4選

ドラムの脱初心者のための練習方法

ここまでの基本中の基本をしっかりと整えたら、いよいよ実際にドラムを叩く練習に入っていきましょう。

1.コントロール練習

安定したリズムを保って演奏するには、スティックを上手くコントロールできるようにしなければなりません。
また正しいテンポ感を身につけるためにも、まずはメトロノームに合わせて片手ずつ叩く練習から始めると良いでしょう。

あわせて演奏しているフォームもチェックします。

またスティックのコントロール練習に適しているのが練習パッドと雑誌などを組み合わせて叩く方法です。
練習パッドは基本的にゴムで出来ていて跳ね返りやすいので実際の叩き心地と少し違いますが、少し分厚い雑誌を使うとタムやフロアタムと同じ様な感覚で叩く事が出来るので効率的です。

スネアにしてもシンバルにしてもタムにしても、叩く場所によって音色は変わります。

粒揃いのサウンドにするには、毎回同じ位置に叩く必要があるのです。
そこでスティックを当てないように寸止めする練習をすることで、コントロール力が強化されます。

2.ストローク

スティックの扱いが上手くできるようになってきたら、次は4分音符・8分音符・3連符・16分音符のそれぞれのテンポでストロークできる練習に移ります。

この際もメトロノームにきちんと合わせてドラムを叩くことで、正しいリズム感を体で覚えていきましょう。

ここまでは自分の手を動かして叩くシングルストロークですが、あわせて練習しておくと良いのが、反発の力を使って1回のストロークで2打するダブルストロークです。
スティックの持ち方が正しければ難しいものではないので、フォームのチェックにもなります。

3.チェンジアップ・ダウン

チェンジアップとは音符数をどんどん増やす叩き方、チェンジダウンとは音符数を減らしていく叩き方です。
ストロークの項目で練習した4分音符・8分音符・3連符・16分音符を、1小節ずつテンポを変えながら続けて叩いていく練習です。

同じテンポを連続して叩けるようになったら、途中でテンポを変えても安定したリズム感で叩ける練習をすることで、リズムキープができるようになります。

4.8ビート

安定したリズムが刻めるようになったら、ドラムフレーズの王道となるハイハットの8ビートを習得するのがおすすめです。
バスドラムやスネアドラムのアクセントを加えることで、よく聴くドラムらしい演奏ができます。

この8ビートを完全にマスターすれば、さまざまなアレンジもきくようになるので、最初に覚えるのにはうってつけです。

レベルアップに向けたテクニック練習3選

基礎がしっかりと身についてきたら、上級者レベルが目指せるテクニックも磨いていきましょう。

1.リズムパターン

基本の8ビートができるようになったら、そこからはリズムの色々なリズムのパターンを練習します。

教則本などを参考にすれば、何種類ものフレーズが練習できるので、あらゆるパターンを試しながら経験値を上げていきましょう。

2.フィルイン

フィルインとは、曲の入りやメロディーが変わるときなど、ドラムの展開を変えてアクセントにするテクニックです。
曲が盛り上がる部分で使われることが多く、フィルインも定番のパターンがいくつかあります。

これも教則本などを参考にしながら試してみると良いでしょう。

3.ダブルキック

ビーターの反発を上手く利用して音を出す踏み方です。力の入れ具合が少し難しいですが練習するにつれて感覚が分かってきます。

ダブルキックができれば、バスドラムの入れ方のバリエーションも増えるので、上級テクニックとして練習してみると良いでしょう。

ドラム初心者におすすめの練習曲

「ドラムの曲練習を始めてみたいけど、まずはどの曲で練習したらいいの?」このように悩むドラム初心者の方も多いでしょう。ここでは、ドラム初心者におすすめの練習曲を3曲厳選してご紹介します。

少年少女よ/パーカーズ

「少年少女よ」はパーカーズによって、2024年にリリースされた最新の邦ロック曲です。ストレートな歌詞が特徴的で、未来への希望を抱かせてくれるフレッシュな曲調で構成されています。

Aメロからサビにかけて徐々に盛り上がるため、テンポキープを意識して演奏してみましょう。

江ノ島エスカー/ASIAN KUNG-FU GENERATION

「江ノ島エスカー」はASIAN KUNG-FU GENERATIONが2008年にリリースしたアルバム「サーフ ブンガク カマクラ」に収録されている楽曲です。2023年に再録版も発表され話題となりました。

曲調はミドルテンポで進行する楽曲なため、ドラムのリズムが映える曲です。

22/サバシスター

「22」はサバシスターが2024年にリリースしたアルバム「覚悟を決めろ!」に収録されている楽曲です。22歳を題材に書いた歌詞やメロディはエネルギッシュで、自然と笑顔になれる曲調が特徴的でしょう。

特に10代〜20代前半の青春を謳歌している方は共感しやすい1曲です。アップテンポな曲のため、リズムの早どりには気をつけて演奏しましょう。

ドラムは独学ではなくプロに習うのがおすすめ

ここまででご紹介したような方法で、独学で練習していくのも1つの手ですが、やはり実際の生ドラムに頻繁に触れられるという点を見るとレッスンに通うのもおすすめです。

「椿音楽教室」ではドラム教室を開講しています。無料体験レッスンもおこなっておりますので、ぜひ1度検討してみてください。

ドラム初心者からよく出るQ&A

この章では、本記事内で紹介しきれなかったドラム初心者からのよくある質問に対して回答します。初心者の方には知ってほしい情報なので、ぜひチェックしてみてください。

電子ドラムセットのメリットは?

自宅練習用のドラムを購入するにあたって、電子ドラムセットを検討する方も多いです。電子ドラムセットのメリットは以下の3点があげられます。

  • 自宅で音量を抑えて練習できる
  • スタジオでの練習代を節約できる
  • 電子ドラムに直接繋ぐことで、音源に合わせて練習ができる

 

ドラムを自宅で演奏する場合、騒音対策として防音設備が必須となります。しかし、電子ドラムでは静音性に優れたパッドを使用していることが多いです。そのため、ヘッドホンを使用すれば振動音以外に外へ音が漏れる心配はなく練習できます。

ドラムの上達には何年かかる?

初心者が1曲を叩けるようになるには、個人差はありますが2〜3カ月程度といわれています。ドラムはリズム感が重要であるため、上達期間は個人差の大きい楽器です。

個人練習でも少しずつ上達しますが、講師に叩き方や練習方法を教えてもらえるレッスンに通うことが上達への近道です。プロ志望の方はもちろん、初心者でこれからドラムを叩けるようになりたい方はドラム教室で習うことをおすすめします。

この記事を監修した講師

ドラム初心者は何から始める?独学におすすめの練習曲も紹介

東岐

幼少からピアノを始め中学の吹奏楽部でトランペットを担当する。 顧問に勧められ東邦音楽大学附属東邦第二高等学校へ入学し専門的な知識と技術を学ぶ。 その後東邦音楽大学へ進みより本格的な活動を始める。 在学中に洋楽に魅了されドラムでの演奏活動も開始する。 現在は主にアーティストのライブ・レコーディングのサポート演奏 又演奏活動と並行して老若男女問わずドラムレッスンを行っている。 ​ 主な共演アーティスト ​ジャンクフジヤマ,ISEKI(キマグレン),Wabi_Sabi など

楽器

ドラム

【東岐先生監修コメント】

まず最初の一歩としてこちらの内容を読んで練習して頂ければ良いと思います。 ドラムは一般的に手足をバラバラに動かしていると思われてますが実際にやってみると思いの外簡単に8ビートを叩けてしまいます。 正しい知識と正しいフォームで演奏することが上達の秘訣だと思います。

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