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Staff Blog

更新日:2017.04.11

【仮歌】~椿音楽教室~

ボーカルありきの曲を作る作曲家にとって切っても切り離せないのはボーカリストの存在だ。DAWの発達で楽器がいかにシンセ音源に移り変わろうとも、2017年現在の技術ではボーカルはいまだに生の人間を使っている。(ボーカロイドの登場で新たなジャンルが開拓されたものの、やはりJ-Popシーンではほぼ生歌が必須だろう)。

 ボーカリストにはまだ世に出ていない、つまり既存曲ではない未発表書き下ろしの楽曲を歌ってもらわなければならないため、楽曲を覚えてもらう必要がある。

 では、楽曲を覚えてもらうにはどうするか。ボーカリストにはもちろん楽譜を読める方も多いだろうが、以外に「音で曲を覚える」派も少なくない。ボーカリストに曲を覚えてもらうため、そして「こういう曲ですよ」という雰囲気を伝えるために仮で入れるボーカル、それが仮歌である。

 仮歌のみを専門としているボーカリストは、まだ筆者はお目にかかったことがないのだが、筆者自身は自分で作曲したものや知り合いの楽曲に仮歌を入れることが多く、実際ステージで歌ったり本チャンをとったりするよりは圧倒的に仮歌を歌うことが多い。

 そんななか、今回初めて歌モノを作る後輩の楽曲に仮歌を入れることになった。他人の楽曲に仮歌を入れることが多いとはいえ、仮歌の9割は自分の楽曲を歌っていた分、緊張が半端ではない。しかも普段から歌のために体を鍛えているわけではないため、うまく歌えなかったらどうしよう、という重圧がのしかかってくる。

 仮歌にしろ、楽曲として世に出るレコーディングにしろ、その大切さと責任はほとんど一緒だと思う。

 余談だがほんの稀なケースとして、コンペなどで通った楽曲の仮歌がしっくりはまっている場合、それが本チャンに採用されることもあるそうだ。そうなった場合仮歌シンガーからいきなりボーカリストデビューである。メジャーならばメジャーデビューだ。そういう機会が生きているうちに何回あるかはわからないが、仮歌という仕事からシンガーでデビューするチャンスもゼロではない……のかもしれない。

 

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