更新日:2025.03.02
トロンボーンの音階を理解しよう!ポジションやドレミの出し方を解説

「トロンボーンを始めたけど楽譜の読み方が分からない」
「ヘ音記号って難しいの?」
「トロンボーンのポジションを知りたい」
トロンボーンはスライドを動かして演奏する金管楽器で、人間の声に一番近いと言われており、力強く豊かな音色が特徴です。
本記事では学生時代9年間トロンボーンを演奏していた私が、楽譜の読み方やポジションを徹底解説するとともに、早く楽譜が読めるようになるコツも紹介します。
トロンボーンを始めたばかりの人は必見です。
目次
トロンボーンの楽譜を読むためにはヘ音記号を覚えよう
「ト音記号は聞いたことがあるけどヘ音記号って何?」という人もいるのではないでしょうか。
ヘ音記号は、ト音記号と同じように音の高さを決めるものです。
トロンボーンやユーフォニアム、チューバなどの中低音楽器の楽譜はヘ音記号で書かれているため、トロンボーンを演奏するにはヘ音記号を読めるようにならないといけません。
なぜヘ音記号と呼ぶのかというと、音階を日本語読みにした時に「ハニホヘトイロハ」の「へ」が基準音にあたるからです。
私たちが慣れ親しんでいる「ドレミファソラシド」はイタリア語読みで、日本語読みの「へ」はイタリア語読みの「ファ」と同じになります。

ちなみにト音記号は「ハニホヘトイロハ」の「ト」が基準音に当たり「ドレミファソラシド」の「ソ」と同じになるため、ト音記号と呼ばれています。
基本的な楽譜の読み方を理解しよう
楽譜を読むには音符・休符の長さと拍子についても知っておくと良いでしょう。
音符や休符の長さや拍子は、しっかり学ぶと数が多く非常に複雑なため、今回は基本的な読み方をピックアップして解説します。
詳しく知りたい人は、「楽譜や音符・休符の読み方を徹底解説」の記事を参考にしてみてください。
音符・休符の長さ


音符・休符は、長い順に全音符・休符から64分音符・休符までありますが、トロンボーンはスライドを動かして演奏するため、細かい音符が出てくる機会はほとんどありません。
トロンボーンの楽譜によく出てくる16分音符・休符までを、上記の表でしっかり覚えておきましょう。
拍子記号
拍子記号は、小節の長さを決めるものです。
楽譜は「小節」と呼ばれる縦棒で区切られており、拍子記号によって1小節の長さが変わります。
基本は4/4拍子で、1小節に対して4分音符が4個分を表しており、他にも3/4拍子や6/8拍子などがあり、それぞれ1小節に対して4分音符が3個分、8分音符が6個分になります。
トロンボーンの音階とポジション(位置)を徹底解説

トロンボーンの音階は、スライドのポジション(位置)を変え、管の長さを変えることで音が決まります。ポジションは、手前から第1ポジション、第2ポジションと続き、第7ポジションまであります。たった7つの操作位置のため、ほかの楽器に比べて演奏方法を覚えるのは簡単ですが、難しいことが2つあります。
- トロンボーンの音階は、息の出し方を変えることで1つのポジションで複数の音を出す
- スライドのポジションは明確な場所が決まっておらず、少しずれると音程が変わる
また、上級者の場合は同じポジションで出せる音も、音によって微妙に位置を調整して調律します。
明確なポジションは決まっていないものの、おおよその位置は決まっているので安心してください。まずは、下記の画像を参考に音程を確認しながら、最適なポジションをつかんでいきましょう。

全音階


トロンボーンは、2オクターブで構成される楽譜が多くあります。オクターブごとにポジションが異なるため、上記の表を参考に覚えてください。なお、詳しくは後述しますが、トロンボーンの基音はシ♭(B♭)のため「シ♭ドレミファソラシ♭」の運指をご紹介します。
半音階


半音階とは、すべて半音の間隔で構成された音階です。ピアノでいうと、白鍵と黒鍵すべての音のことを指します。
すべて暗記しようとすると大変ですが、スライドと音の鳴り方を覚えておけば難しくありません。スライドを第1ポジションから第2ポジションに移すと、半音低い音が出ます。逆に、第2ポジションから第1ポジションに移すと、高い音が出ます。
トロンボーンの楽譜は「実音」で書かれている
トロンボーンの楽譜は、ピアノと同じ実音で書かれています。そのため、楽譜に書いてある通りの音を演奏できる楽器です。どういうことかというと、楽器によっては「ド」の音を出すと「ド」ではない音が出る楽器があるのです。管楽器によくあり、これを移調楽器と呼びます。
例えばホルンなら、F(ファ)が「基音」という音の中心音になるので「ドレミファソラシド」を吹くと、「ファソラシ♭ドレミファ」と鳴ります。トランペットなら、B♭(シ♭)が基音になるので「ドレミファソラシド」を吹くと「シ♭ドレミファソラシ♭」と鳴ります。
トロンボーンもトランペットと同じでB♭が基音になりますが、楽譜上では実音で書かれているため、そのままの音で演奏できるのです。
「ド」は「B♭」と「C」2パターンがある
トロンボーンの「ド」は、ピアノと同じく「C(ド)」である場合と、基音を軸とした「B♭(シ♭)」である場合の2パターンあります。話が食い違う原因になる可能性もあるので、トロンボーンを演奏するうえで知識として覚えておくとよいでしょう。
「B♭」を「シ♭」と読む場合は「固定ド」
「B♭」を「シ♭」と読む場合は「固定ド」といいます。固定ドとは、簡単にいうと「ド」は「ド」、「レ」は「レ」として固定して読む方法です。曲のキーにかかわらず、そのままの音で読みます。
「B♭」を「ド」と読む場合は「移動ド」
「B♭」を「ド」と読む場合は「移動ド」といいます。移動ドとは、固定ドとは違い、曲のキーに合わせてドレミの位置が変わるため、読み方が異なります。
トロンボーンの場合は実音で演奏できるため、演奏するにあたって必須ではない知識です。しかし、音楽を勉強してきた環境などが違うと、移動ドが得意な方もいます。
トロンボーンの楽譜は「ハ音記号」で書かれる場合もある
トロンボーンには、ヘ音記号以外にも「ハ音記号」と呼ばれるものがあります。

ハ音記号は、ヘ音記号より少し高い音域を表すときに使用され「ハニホヘトイロハ」の「ハ」が「ド」に当たります。
吹奏楽ではほとんど使われませんが、オーケストラやソロの楽譜で出てくる場合があり、筆者がオーケストラに所属していたときは、ほとんどの楽譜がハ音記号で書かれていました。
ハ音記号には、アルト譜表とテノール譜表があるので見ていきましょう。
アルト譜表

アルト譜表は、ハ音記号が五線譜の第3線に位置しており、主にアルトトロンボーンの楽譜に使用されます。
テノール譜表

テノール譜表は、ハ音記号が五線譜の第4線に位置しており、主にオーケストラやソロの楽譜に使用されます。
アルト譜表より使用される頻度が高いです。
トロンボーンのドイツ音名の読み方
多くの方がなじみのある「ドレミファソラシド」は、イタリア語の読み方です。ドイツ語では「ツェーデーエーエフゲーアーハーツェー」と読みます。ちなみに英語では「CDEFGABC」となります。
前述したように、吹奏楽では使用する楽器によって楽譜上の音が変わります。そのため、固定ドや移動ドに左右されないドイツ音名を使うことが主流です。ドイツ音名は、ほかの楽器と合奏する上で必須の共通言語になるので、必ず覚えておきましょう。
楽譜を早く読めるようになるコツとは?

楽譜は練習を続けていくとだんだんと読めるようになりますが、早く読めるようになってたくさんの曲を演奏したいですよね。
楽譜を早く読めるようになるために、下記の2点のコツを押さえておきましょう。
- とにかく量をこなす
- 演奏する楽譜の音源を聴きながら練習する
1つずつ紹介します。
とにかく量をこなす
勉強や運動と同じように、とにかく量をこなしてたくさんの楽譜を読みましょう。
様々な楽譜に触れることで、音符の読み方やリズムが分かるようになったり、得意不得意などを把握できるようになったりします。
始めはトロンボーンの楽譜から読むようにし、慣れてきたら他の楽器の楽譜でも問題ありません。
最初は全く読めずに苦戦するかもしれませんが、根気強くこなしていけば必ず読めるようになるため、諦めずにチャレンジしてみてください。
演奏する楽譜の音源を聴きながら練習する
楽譜の音源を聴きながら練習する方法は、初心者におすすめです。
最初は理論的に楽譜を読むのは難しいため、演奏を聴きながらメロディーやリズムを覚えることで、体に染み込ませられるからです。
私もトロンボーンを始めたころは全く楽譜が読めなかったため、演奏を聴いたり歌いながら練習したりしていました。
歌いながら練習する際は「ドレミファソラシド」で歌うと、音符の読み方が早く覚えられますよ。
ただし、耳に頼りすぎると理論的に楽譜が読めなくなってしまうため、頭もしっかり使いながら練習するようにしてください。
まとめ
トロンボーンの楽譜はヘ音記号で書かれているため、読み方を覚える必要があります。
最初は難しく感じるかもしれませんが、根気強く続けていけば必ず読めるようになるため、本記事を参考にコツコツ練習していきましょう。
楽譜が読めるようになって演奏できるようになると「もっと上手くなりたい!」と考える人もいるかもしれません。
椿音楽教室にはトロンボーンコースがあり、国内外のコンクールでの受賞経験を持ち、現在もプロとして活躍している一流の講師陣によるマンツーマンレッスンを受けられます。
楽器の持ち方から曲の指導まで丁寧におこなってくれるため、初心者でも安心です。
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トロンボーンの楽譜に関するよくある質問
ここではトロンボーンの楽譜に関するよくある質問をご紹介します。
トロンボーンの12音階表とは?
12音階とは、1オクターブの中の半音を均等に並べたものです。例えばC(ド)なら「ド、ド#、レ、レ#、ミ、ファ、ファ#、ソ、ソ#、ラ、ラ#、シ」の12音からなります。紀元前6世紀に、哲学者であり数学者でもあったギリシャのピタゴラスが、周波数から12音階の法則を確立しました。
トロンボーンの12音階は、基本的にスライドを1ポジションごと移動させるだけで、半音を鳴らせます。音によっては、同じポジションで別の音を鳴らす場合もあるので、その音だけ覚えておけば難しくありません。
トロンボーンでドレミを上手く出すには?
トロンボーンできれいな音を出すには、息の使い方がポイントです。タンギングにも着目し、息の流れや強弱を調整します。タンギングとは、以下の表でいう発音を示します。
| 低い音 | 「トォー」の発音、唇の振動が緩やか |
|---|---|
| 中音 | 「トゥー」の発音、唇の振動が平均的 |
| 高音 | 「トゥー」の発音、唇の振動が細かい |
最初はマウスピースだけで練習をし、鳴れてきたら徐々にスライドを使う練習もしましょう。
この記事を監修した講師
藤嶋美玲
楽器
トロンボーン



【藤嶋美玲先生監修コメント】
何事も初めは難しく感じるものですが、コツコツと続けていくと気付かない間に出来るようになっているものです。私は自分の生徒たちに固定ドの階名で歌いながらスライドの練習をするよう指導をしています。私自身もそうして練習をしてきましたし、音程や階名、スライドの位置を肉体的な疲労はなく練習出来ますのでおすすめです。