更新日:2023.06.01
音楽の歴史について紹介!作曲家についても解説
現在でも多くの方に親しまれている文化である音楽の起源や歴史については、理解しているでしょうか。
音楽の歴史は古く、18世紀頃に作曲された曲が現在でも親しまれていることもあるため、音楽を楽しむために歴史を知ることは重要とも言えます。
そのため、この記事では音楽の歴史や作曲家についても解説していきます。
目次
音楽の起源とは?
音楽の起源についてご存知でしょうか。以下では、音楽の起源について紹介していきます。
メソポタミア音楽
メソポタミア文明は人類の中でも最も古い文明と言われており、その遺跡からはハープや笛、太鼓などを演奏している人々の姿を記したレリーフが発見されています。
しかし、当時使用されていた楽譜は残っていないため、どのような曲が演奏されていたのかは分かりません。また、当時は楽譜を使用していなかったという考えもあります。
古代エジプト音楽
紀元前3,000年頃のエジプトでは、儀式や祭りなどの際に音楽を演奏する習慣がありました。ピラミッドの遺跡の中からも、ハープや縦笛、クラリネットなどの楽器が出土しており、演奏する人々の様子が壁画に描かれています。
上記のメソポタミア文明とは異なり、象形文字で書かれている楽譜のような物も残っているため、この頃には楽譜を使用していたのかもしれません。
古代ギリシャ音楽
紀元前1,000年頃のギリシャでは、音楽が盛んにおこなわれていました。人々への教育にも、哲学や文学と並んで音楽も学ばれていました。
さらに、この時代には音楽の研究が進み、音階やリズムといった知識も体系付けられました。また、現在のオペラは、ギリシャ演劇で演奏する合唱隊が基になっているとされています。
中世・ルネサンス期の音楽
中世・ルネサンス期の時代である5世紀頃~15世紀頃の1,000年間は、キリスト教の信者を多く、音楽にもキリスト教が深く関わっていました。
特に、キリスト教では教会に人々を集め、信仰の歌やユダヤ教の歌を歌うこともありました。ほかにも、聖歌と呼ばれる歌も歌われていました。
聖歌として有名なグレゴリオ聖歌の楽譜は、当初、歌詞の上に点や線で歌い方を示した物でありました。しかし、これでは、正確な歌い方までは理解できないため、横に線が引かれ、本数も増え、正確に音の高さを記すようになりました。
バロック音楽
バロック音楽とは、17世紀から18世紀の間に流行した音楽のことです。「バロック」という言葉の意味は、「形の悪い真珠」という意味です。
そのため、質の悪い音楽だったのかと勘違いしがちですが、そのような意味ではありません。ここでのバロックは、「自由な表現をしている」という意味で使われています。
それまでの音楽は、形式ばった表現をする音楽が多かったですが、この頃からは自由な表現をする音楽も増えてきました。
また、バロック音楽に代表する作曲家としてヴィヴァルディとヘンデルがあげられます。
合奏協奏曲
合奏協奏曲は、この頃に現れた音楽で、弦楽器を中心としたチェンバロを加えた協奏曲です。
合奏と独奏が交互に演奏されるのが特徴的な協奏曲ですね。現在でも親しまれているため、聞いたことのある方もいるかもしれません。
オペラ
オペラの起源は、この頃にフィレンツェの貴族の家にいたとされる詩人や学者、音楽家がギリシャ演劇を模倣して作成した音楽劇が基とされています。
当初は、歌手がシナリオ通りに歌い、伴奏も付いただけの物でしたが、イタリア中で人気を集めました。その後の17世紀以降は、フランスやドイツにも広がり、現在のような形になったとされています。
古典派の音楽
古典派音楽とは、18世紀中頃から19世紀のはじめにかけて、ウィーンを中心とした地域で、モーツァルトやベートーヴェン、ハイドンなどの作曲家が活躍した時代の音楽です。
この時代以前では、宮廷や教会で音楽を聞くことが多く、一般市民にはあまり親しみがありませんでした。しかし、この時代になると、弦楽四重奏や協奏曲が登場し、一般市民も音楽を聞くようになりました。
「古典派」という言葉の意味は、17世紀頃のギリシャやローマの文学が持つ調和の美しさを模倣した音楽とされているからです。そのため、音楽だけではなく、「古典派」という言葉は使用されています。
ロマン派の音楽
古典派音楽以降の時代には、ロマン派の音楽というのも流行しました。ロマン派の音楽とは、作曲家が自分の感性を基に、形式に囚われずに美しいメロディーや和音を作曲した曲のことです。
18世紀の初めには、ピアノが発明されていましたが、ロマン派の音楽が発展した19世紀頃になり、音色や演奏の幅の広い、現在のピアノ形になりました。表現力豊かな楽器となったため、ショパンやリストをはじめとする作曲家達は、ピアノの曲を多く作曲しました。達は、ピアノの曲を多く作曲しました。
近代・現代の音楽
近代・現代の音楽は、19世紀~20世紀頃に発展した音楽です。この時代の音楽の特徴は、風や海のような自然から受ける印象を表現した音楽が美しいとされていました。
これまでの音楽では、長調や短調を持つ曲が主流でしたが、無調の音楽や十二音音楽も登場しました。また、電子音楽が登場したのもこの時代です。
代表的な作曲家としては、ドビュッシーやシェーンベルク、ストラビンスキーなどの作曲家が挙げられます。現在でも、ピアノの演奏曲やバレエの楽曲として、使用される曲を多く作曲しているため、聞いたことのある方も多いでしょう。
まとめ
この記事を読んで、音楽の歴史については理解できたでしょう。
音楽は人類の文明が発達した時期から存在し、人類とは切っても切れない存在とも言えます。さらに、現在でも進化を続けており、この音楽の奥深さに魅力を感じることも多いでしょう。
また、音楽に年齢は関係ないため、少しでも興味のある方は、昔の楽曲を聞くだけでもしてみると良いですよ。
この記事を監修した講師
橋本慧
楽器
ピアノ/作曲
【橋本慧先生監修コメント】
時代の流れとともに作曲家は音楽をより良いものにしようと、楽曲の構成、使用する楽器、和声などを切り拓いていきました。これから先の音楽がどのように変化していくのかを考えてみるのも面白いものです。